睡眠インストラクターでもある石川さんいわく、「眠りで肝心なのは、長さではなく質」。その“眠りの質”を高める究極の入浴法とは…。「眠りが浅い」「寝付けない」「睡眠不足」という人、必読! シャキッと目覚めるための入浴法も伝授します。
石川さん
お風呂から出たときに、よく「あ~、疲れが取れた」なんていいますが、精神的な疲れはとれても、入浴で肉体的な疲労ってとれないんですよ。ただし、お風呂に入ったあとの睡眠が非常にいい。
編集部
やはり、リラックス効果というものが大きいのでしょうか。
石川さん
それもありますが、実は「体温」が大きく関係しているんです。眠くなっているときの赤ちゃんって、手足がポカポカしていますよね。これは、カラダの末端から熱を上手に逃がしているんです。私たちのカラダは、朝の4時から5時ごろにもっとも体温が下がり、徐々に上がって夜の6~8時ごろに上昇のピークを迎える。そしてまた体温がゆるやかに下がっていくというリズムをもっており、体温が下がると眠気を感じるシステムになっています。つまり、よい睡眠を得るためには上手に体温を下げなければならないというわけです。
編集部
なるほど。それをかなえてくれるのが入浴なんですね。
石川さん
はい。よい眠りを誘う入浴法は「就寝1時間半前」に、「37~38度ほどのぬるめのお湯」で「10~15分間の全身浴」をするというものです。お風呂に入ると一時的に体温は上がりますが、上がった体温は必ず下がります。すなわち人間の体内リズムに呼応するように体温がスムーズに下がるので、その波にうまく乗れば深い眠りにつくことができるのです。このとき、熱いお湯でカラダを温めすぎると、体温を下げるのに時間がかかって寝付きが悪くなってしまいます。よって、短時間でよい眠りにつくためには、ぬるめのお湯に10~15分ほど浸かってほんの少し体温を上げるのがいい。そうすれば、すっと体温が下がって眠気がやってきます。
編集部
美肌をつかさどる成長ホルモンが多く出るのが入眠後の3時間とのことでしたが、スムーズに成長ホルモンを分泌させるためにも、寝る前の入浴は有効なわけですね。
石川さん
はい、睡眠においては最初の3時間でいかによい眠りをとるかが肝心で、早い話この間によく眠れていれば、睡眠不足でもある程度カラダはもってしまう。眠りは長さではなく「質」なんです。寝付きが悪くて悩んでいる方は、ぜひ入浴を上手に活用してほしいですね。
編集部
逆に眠気を覚ましたい、今日は大事な会議があるから喝を入れたいというときには、どんな入浴法がいいでしょうか。
石川さん
シャキッとしたいとき、リフレッシュしたいときは、42度ほどの熱めのお湯に5分ぐらいさっと浸かってください。熱いお湯の場合、たとえ半身浴でも長く浸かるとぐったりしてしまいますから。朝は熱いシャワーを浴びれば嫌でも目が覚めます。シャワーの勢いを強くすれば、その刺激でさらに眠気も吹き飛ぶでしょう。
編集部
お湯の温度を少し変えるだけで、カラダへの作用がまったく違ってくるというのは面白いですね。リラックスにはぬるめのお湯、リフレッシュなら熱めのお湯ということですが、これを間違えると逆効果になってしまいます。目的や体調に合った入浴法を知っておくことはセルフケアをする上で大切ですね。
石川さん
その通りです。なお、寝る前に入浴するときは、バスタオルやバスローブなどで、汗をしっかり吸い取って体温が落ち着いてから布団に入るのがいいですね。昔はよく「カラダが冷めないうちに早く布団に入りなさい」などと親からいわれたものですが、そうすると布団の中で汗をかいてしまうんですよ。それで冬なんか風邪をひいたりしますので…。湯冷めというのはそういうところからくるんです。
(つづきます)
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