ダーウィンの進化論をもとにすれば、人類の祖先は四足歩行をしていました。人間が生体ピラミッドの中で最も優位に立つ動物で繁栄できたのは、二足歩行になったことだと言われています。二足歩行は、歩行から前肢を自由にし、道具の使用を可能にしました。道具の使用は、脳を大きくし、思考や言語の発達を促しました。ブログ画像
しかし、二足歩行を手に入れた大小として、重い頭部を身体の最上位に持つという非常な構造上不安定な骨格で重力にさらされる運命を背負ってしまったのです。
人間の体は、強靭な骨格で支えられていますが、それのみでは運動することができません。筋肉という組織が骨格と上手く連携して働くことで初めて運動が可能となります。
しかし、筋肉は過運動やオーバーユーズで組織の石灰化などの筋障害を起こし、それが神経を通して痛みとして認識されます。
現代では特に、人間の運動といえば、パソコンやデスクワーク、スマートフォンの仕様などの偏った運動になりがちです。
頭部が前傾した姿勢は、重い頭部を支えるために頸後部を緊張させます。デスクワークのように身体の前方での作業が多くなると腕を支持するために、肩甲骨上部、または内側部に緊張が起こります。
また、座っている時に足を組んだり、椅子に持たれている姿勢は、骨盤が寝ている状態で、本来立っている状態の骨盤に比べると、腰の筋肉〈脊柱起立筋、腰方形筋など〉、また椎間円盤に大きな負担を与えます。
筋障害を起こした筋組織は、筋肉の緊張のため血流障害を起こし、酸素や栄養素の欠乏が起こることで、痛みとして脳に認識されます。
人間の身体は非常に巧妙にできていて、組織を変異させたり、骨格を歪めることで様々な環境に適応しますが、適応できる範囲を超えてしまうことで、日常の身体的な悩みとなってしまうのですね。
テレビなどでもよく言われていますが、骨格の歪みは、自身の身体からの隠されたメッセージでもあります。
できる範囲で日頃から姿勢や身体の使い方に注意を払い、筋肉が痛みを発する前に、歪みを緩和されることができれば痛い悩みから開放されるかもしれません。
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