【ホワイトニングの起源~ホワイトニングの発展】
歯のホワイトニングという言葉が初めてアメリカの歯科雑誌に登場したのは、
今から100年以上も前の1844年です。
当時は歯の着色を落として白くする程度の方法でしたが、
1848年には薬品である次亜塩素酸ナトリウムやさらし粉を使用して白くする方法が報告されています。
その後、ミョウバンを使用しましたがうまくいかなかったため、
1877年からはシュウ酸を使用し、歯の表面のエナメル質を溶かして、
白くしていました。
現在のように過酸化水素を使用したホワイトニングは、
1889年が最初です。
また過酸化水素に光を当てて白くする方法は、
1918年に日光浴をしていたDr.Kulsmierによって偶然に発見されました。
その後、1968年には過酸化尿素を使ったホームホワイトニングの原型ができています。
ホームホワイトニングが実用化されたのは1989年で、
それまで歯肉炎の治療に使用していた過酸化尿素に、歯を白くする作用があることを偶然に
発見し、Dr.MunroのグループとDr.Haywood&Dr.Heymanのグループがほぼ同時に発表しました。
その後Dr.Haywood&Dr.Heyman の研究を元にOmni社(現在は3M社に吸収)から
世界で初めてのホワイトニング剤”White&Brite”として発売されました。
オフィスホワイトニングは、1991年にDr.Friedmanによって開発され、アメリカ松風から”Hi-Lite”が発売されています。
現在のすべてのオフィスホワイトニング剤の原型になっています。
1999年にはNASAの科学者だったDr.John Warner とリサーチャーのEric Montgomeryによって全体の歯を1時間で白くできる画期的な
ホワイトニングシステム“ブライトスマイル”を開発し、多くの特許を取得しました。
このブライトスマイルは現在のマルチアーチ(上下の歯に光が当たるようなライト)ホワイトニングの原型になっています。
それ以降、オフィスホワイトニングはハロゲンライトからレーザー、プラズマ、LEDと進化してきました。
ホームホワイトニングでは、より高濃度のものを使用して短期間で白くできるような薬剤が研究、開発されています。
現在では世界中で100種類以上のホワイトニング剤が発売されています。