とくにダイエット中は、悪者にされがちな油。しかし実は、摂りすぎると良くない油と、逆に積極的に摂取したい油があるのをご存じでしょうか? 今回は、油についての知識を解説します。
◯体に良くない油とは?
簡潔に言うと「トランス脂肪酸」や「リノール酸」を含む油です。
トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどに含まれます。市販の食パン・菓子パン、お菓子、ファーストフードやお惣菜の揚げものに多く使われています。
トランス脂肪酸は発がん性があると指摘されているほか、摂りすぎると心疾患や糖尿病にもつながります。
リノール酸はオメガ6系脂肪酸とも呼ばれ、サラダ油、大豆油、ごま油、コーン油、ヒマワリ油といった身近な植物油脂に多く含まれます。
体に欠かせない栄養素ではありますが、摂りすぎると体内で炎症を引き起こし、アレルギーや肝炎、動脈硬化などさまざまな病気の原因になるのです。
体に良くない油は多くのものに使われているため、意識していないと過剰に摂取してしまいがち。お惣菜や外食をやめるのは難しい方もいるでしょうが、炒めものや揚げものを減らすなどの工夫をしたいところです。
◯体に良い油とは?
摂ったほうが良い油は、オメガ3系脂肪酸とも呼ばれる、α‐リノレン酸を含む油です。リノール酸とは逆に体の炎症をおさえ、アレルギーやうつ症状など、病気の予防・改善に役立つとされています。
近年注目されているえごま油や亜麻仁(あまに)油に多く含まれます。ただしこれらは比較的高価なのが難点です。魚の油に含まれるDHAやEPAもオメガ3系脂肪酸であるため、サバやサケ、イワシ、マグロなど青魚を中心に積極的に摂りましょう。缶詰を活用するのも良いですね。
また、えごま油や亜麻仁油は酸化しやすく加熱に向きません。サラダのドレッシングにするなど、そのまま料理にかけて使うようにしましょう。
加熱調理に使う油は、リノール酸が比較的少ないオリーブオイル、コメ油、菜種油などがおすすめです。
◯良質な油を摂ろう!
今回見たもののほか、ナッツ類やアボカド、ココナッツオイルにも質の良い脂質が含まれるとされています。脂質は体に欠かせない栄養素なので、賢く選んで取り入れたいですね。