「年齢は20~40代の働き盛りが多く、女性は男性の2倍程度」
近年増えてきた要因もある。
「携帯とパソコンです」
医師らは口を揃える。携帯電話を操作する際、つい下を向くことが多い。パソコンもノート型が増え、視線はモニターやキーボードがある下に向きがちになる。昔ながらの読書やメモ取りなども同じように下を向くが、デジタル機器だとより長い時間、同じ姿勢をとって集中しがち。スマホが普及してから、さらにその傾向が顕著になった。
「頭の重さは約6キロで、男性用のボウリングの球ぐらいの重さ。下向きの姿勢は、まっすぐな状態と比べて首にかかる負担が約3倍。下向きで首の筋肉を酷使すると、首の後ろの筋肉が疲労し、酷使し続けると筋肉が硬くなってしまう。これが首こりです」
首の構造は複雑だ。首の周辺には肩と首に関係する僧帽筋や、頭部を支える頭板状筋など役割が異なるさまざまな筋肉がある。首こりにも、肩こりを併発するタイプ、頭痛を併発するタイプなどさまざまだ。