昔から「外国人は肩が凝らない」という噂を聞いては、そんな楽な人生があるのかと羨んだものです。そういえば、日本ほど街中にマッサージサロンが乱立している国は、アジア以外ではあまり見かけませんよね。やっぱり噂通り外国人は肩が凝らないの? いえいえ、そんなことはありません。しかし日本人よりずっと凝りにくいことは確かです。ではその差とは一体何なのでしょう。私が海外に住んで気づいた日本人と外国人の決定的な違いとは、ズバリ“姿勢”です!
私たちの頭は平均5~6kgとボーリング球並みの重さだそうです。あるニューヨークの研究者の調査では、頭がまっすぐの状態で4.5~5.4kg、30度前傾すると18.1kg、60度傾くと27.2kgもの負荷が首と肩に掛かるのだとか。つまり姿勢をいかに良く保つかが肩こり解消の重要なキーポイントなのですが、日本社会ではこれがなかなか厄介なのです。
1.謙遜する文化
日本では自分がへりくだって相手を立てることは、避けられない重要な要素。家族や親しい友人と接するとき以外は、習慣的にあるいは処世術で、背を丸めてペコペコと頭を下げる行為を誰しもが無意識に行っています。かたや外国では、自信に溢れた態度は商談の場のみならず、日常生活でも相手に見下されないための大切なポイント。胸を張った堂々たる姿勢はその最たるノンバーバル・メッセージであり、逆に猫背で頭を前に出した状態は病的で不安そうに見えるため、リスペクトを集めにくく、対人関係にも悪影響が出てしまいます。