近、産後のお母さんたちから手首の痛みに関するお問い合わせが続いてありましたので、今日は腱鞘炎と関節リウマチの違いについて解説します。
産後のお母さんじゃなくても、家事や仕事の作業中や作業後に手首が痛むという経験は皆さんあると思います。
腱鞘炎は外的ストレスで起こるのに対して、リウマチは内的な自己免疫異常によって起こる原因があります。
腱鞘炎
日常生活において同じ動きを繰り返し行うことで筋肉と骨を繋いでいる腱の部分で炎症を起こした状態をいいます。
手を使いすぎると、腱と、腱を包む腱鞘の間で摩擦が起こり腫れます。
親指を伸ばしたり開いたりする動作が障害される“ド・ケルバン病”、指の曲げ伸ばし動作で引っ掛かりがおきて勢いよく指が伸びて指の付け根に痛みがでる“ばね指”などが腱鞘炎としては多いものになります。
関節リウマチ
関節が炎症を起こして軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気です。
関節の腫れ方に特徴があり、比較的柔らかく耳たぶよりも少し硬いくらいにムクムクと腫れます。
激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じるのが他の関節の病気と異なる点です。
初期は手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。
同じ動きを止めても痛みが和らぐことなく長期的に続く場合は一度血液検査を受けてみるのもいいかもしれません。
当院では鑑別診断などもキチンとし、場合によっては然るべき医療機関を受診して頂くようアドバイスさせて頂きます。