お彼岸(2023年09月23日 14時34分) サロン ドゥ アンティエーヌ銀座店

皆様、こんにちは!
アンティエーヌでございます。

本日は秋分の日、『お彼岸』ですね。皆様はお墓参りに行きましたか?
『お彼岸』とは
そもそも、お彼岸はどこから始まったのでしょうか。元は季節や期間を表す言葉ではなかったそうです。春分の日は、太陽が真東から出て真西に沈む日。浄土思想では、極楽浄土は西方にあり、西方に沈む太陽を礼拝することが習いです。煩悩を払うため西に沈む太陽に祈りを捧げ、極楽浄土へ想いを馳せること。

春分、秋分の日は「この世とあの世が最も近く、通じやすい日」と考えられたことから、この日に西に向かって拝むと、功徳が施されるとも信じられたそうです。それから、春分、秋分の中日を中心に供養を行い、悟りの境地に達するのに必要な6つの徳目=六波羅蜜(ろくはらみつ)を1日に一つずつ修める日とされたようです。

それが時代をへて、ご先祖様を供養するお彼岸となり、私たちの生活に欠かせない大切な行事となっていったようだ。ちなみに、六波羅蜜とは、布施(ふせ)、持戒(じかい)、忍辱(にんにく)、精進(しょうじん)、禅定(ぜんじょう)、智慧(ちえ)の修行徳目をいいます。

一方で、言葉の由来はどうだろうか。この世の苦しみや煩悩から逃れ、悟りと安らぎの境地に至ることをサンスクリット語でパーラミター(波羅蜜多)という。その漢訳「到彼岸」を略した言葉が、彼岸になったといわれています。

直訳すると「向こう岸へ渡る」。またこの言葉には「悟りを開く」「成就する」という意味もあるようです。三途(さんず)の川を挟んだ向こう側は、仏様の住んでいる世界。そこは彼岸で、涅槃があるというそうです。本来、仏教ではその境地に達するためにさまざまな修行を行う。現世のことは、此岸(しがん)と呼ぶそうです。

しかし、仏教の本場インドや中国には彼岸行事がなく、お彼岸は日本独自の信仰と結びついて発展した仏教的習慣という説が有力です。では、日本ではいつから行われるようになったのか、さかのぼると「日本後紀」に、806年に早良(さわら)親王の怨念を鎮めるために仏教行事が行われたとありました。これが後に彼岸会に発展したようです。

そのルーツは、実に平安時代。その頃の平安時代というと、政権争いによる混乱が続き、天災や飢饉、疫病の流行など人々には多くの不安があったとか。そんななか「末法思想」が社会現象となって、極楽浄土を願う祈りと先祖供養が結び付き、お彼岸が行事として日本人に定着したのかもしれないですね。