視床下部について知ろう(^^)(2025年07月26日 16時35分) 杉山手技療法・西宮北口

【“視床下部”から紐解く、女性の片頭痛の深い話】

「生理前や寝不足、天気が悪くなると頭がズキズキ…。こんな経験、ありませんか?」
その正体は、「視床下部(ししょうかぶ)」という脳の司令塔と深く関わっているかもしれません。

■視床下部とは?

視床下部は脳のほぼ中央、目の奥に位置し、体のあらゆる自律神経やホルモンのコントロールセンター。「体温調節」「食欲」「眠気」「ストレス反応」「ホルモン分泌」「感情」など、多くの機能を同時に調節しています。体の“バランス”を守る大黒柱であり、特に女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)やストレスホルモンの調整にも直結しています。

■視床下部と片頭痛の「密接な関係」

最近の医学研究では、片頭痛発作の直前(数時間〜1日前)から、視床下部の活動が高まることがわかってきました。これはまさに「頭痛の予兆期」に一致します。

視床下部が「寝不足」「ストレス」「月経周期」「気圧」「気温」「特定の食べ物」「強い光や音」など様々な刺激をキャッチして、自律神経やホルモン分泌を変化させます。この複雑な反応が“片頭痛のスイッチ”となり、三叉神経や脳血管に影響を与え、「ズキズキ」「ガンガン」とした拍動性の痛みを生み出します。

■女性に片頭痛が多い理由は、視床下部とホルモンの「ゆらぎ」

女性は、月経周期やライフイベントごとにホルモンバランスが大きく変動します。視床下部は、脳下垂体・卵巣をコントロールし「生理周期」を直接つかさどります。そのため、排卵前・生理前後・更年期・妊娠・出産など、女性ならではの“ホルモンのゆらぎ”が視床下部を介して片頭痛を起こしやすくしているのです。

例えば生理前は、エストロゲンが急激に減少。この変化を敏感に感知した視床下部が自律神経を揺さぶり、三叉神経や脳血管の反応性をアップ。そこに、過労や寝不足、ストレス、急な気温差や低気圧などが加わると「痛みスイッチがON」。これが女性の片頭痛の主なメカニズムです。

■視床下部が崩れやすい“現代女性”のライフスタイル

睡眠不足や夜更かし、ダイエットや不規則な食生活、仕事と家庭の両立による慢性的なストレス…。現代の女性は視床下部に負担のかかりやすい生活を送りがちです。視床下部の混乱は自律神経失調、月経トラブルやPMS、不眠、食欲不振、気分の波といった多くの“不調”を招くばかりでなく、片頭痛のリスクも高めます。

■片頭痛と“前兆”も視床下部が影響?

片頭痛の20%ほどは「オーラ(前兆)」を伴います。オーラは、視覚の異常やしびれ、言葉のもつれなど神経的な症状で発現しますが、これも視床下部の過活動や脳の神経回路の一過性の乱れが関係しています。前もって「調子が悪くなるサイン」を感じやすいのも、視床下部があなたの体調変化を敏感にキャッチしている証拠です。

■自分の「パターン」を見つめ直そう

視床下部が関与する片頭痛は“生活習慣の見直し”が根本ケアの最重要ポイント。
＼意識してみよう!/
・睡眠リズムを整える(寝すぎ・寝不足を避ける)
・3食・たんぱく質やビタミン・ミネラルの摂取
・急な空腹や脱水を避ける
・毎月の生理や頭痛の記録をつける
・ストレスコントロール、無理せず休息
・気圧変化や天候に合わせてペースダウン
・痛みが強い・頻度が多い場合は専門医相談

最近は、視床下部・ホルモン異常を意識した新薬や、女性専門の頭痛外来も増加中。「頭痛があることを当たり前にせず、きちんとメカニズムを知ってセルフケア」することが、輝く毎日を取り戻す近道です。

不調の理由、あなたの「脳」が教えてくれるかも。
視床下部のサインを見逃さず、もっと自分に優しい選択を。
困ったら、医療機関や専門家も頼りましょう✨

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