結論→迷ったらまず整体ではなく今すぐ耳鼻咽喉科へ。
突然、片耳が詰まる・ジーンと鳴る・自分の声が響く…。それ、突発性難聴のサインかも。
発症から72時間が勝負です(早期ほど回復率が上がります)。強いめまいに「顔のゆがみ・ろれつ不良・力が入らない」などが伴う場合は脳卒中の可能性もあるため救急要請を。
西洋医学の要点
・診断:純音聴力検査、鼓膜所見、必要に応じMRIで聴神経腫瘍などを除外。
・治療:ステロイド(全身または鼓室内注入)が第一選択。発症数日以内の開始が重要です。高気圧酸素療法が併用候補になることも。抗ウイルス薬・循環改善薬は状況により検討。糖尿病や胃潰瘍など持病がある方は必ず主治医と調整を。
・生活:大音量を避け、睡眠と栄養を確保。経過に応じてリハや補聴の相談も。
解剖生理×末梢神経・自律神経の視点
・音は蝸牛の有毛細胞→蝸牛神経→脳へ。有毛細胞は微小循環の乱れと酸化ストレスに弱い。
・内耳血流は交感神経(上頸神経節由来)影響を受け、過度なストレスや頸肩の緊張で血流が低下しやすい。副交感神経優位に整えることがサポートに。
・内耳の「リンパ(内・外リンパ)」は内耳特有の液で、内耳道や内リンパ嚢が圧調整や免疫に関与。全身の静脈・リンパ還流が滞ると頭頸部のうっ滞感が増し、耳閉感を助長することがあります。
東洋医学の視点(併用は医師と相談)
・考え方:気血水の失調、肝腎不足、瘀血、風熱などが耳の不調に反映。目的は「血流と水の巡りを整え、神経の興奮を鎮める」こと。
・鍼灸の例:耳門・聴宮・聴会・翳風など耳周囲、風池・完骨、合谷・太衝・太渓、百会などで自律神経と頸部循環に働きかけます。痛みのない刺激で。急性期は医療と並走しつつ早期介入が推奨。
・漢方の一例:体質により、活血化瘀・補腎・理気・利水を目的とした処方を検討(証の見立てが大切)。自己判断は避け、専門家へ。
回復を助けるセルフケア(治療の代わりではありません)
・呼吸:4秒吸って6–8秒吐く×5セットを1日数回。迷走神経トーンを高め内耳血流を後押し。
・首肩リラックス:うなずく程度の小さな頸部可動(痛みゼロ範囲)。長時間の俯き姿勢を避け、画面は目線の高さに。
・頸のソフトリンパ流し:鎖骨の内側を皮膚が動く程度に左右20回なで、耳下〜顎下→首筋→鎖骨へ各30秒ずつやさしく流す。強揉み・痛みはNG。
・耳周りケア:耳介をつまんで全周をやさしく牽引→温タオルで首と耳を3–5分保温。熱すぎ注意。
・水分と塩分・カフェイン:脱水は避け、過度な塩分・カフェイン・アルコールは控えめに(睡眠質の確保を優先)。
避けたいこと
・「そのうち治る」と受診を遅らせる
・耳かき・綿棒の入れすぎ、耳キャンドル
・力任せの首の矯正や強い耳抜き(バルサルバ)
リハビリ的視点
・音過敏や耳鳴りには、静寂を避けて小さな環境音を足すサウンドセラピーが有用なことも。
・再発・持続因子(睡眠不足、喫煙、過労、冷え、血圧・血糖の乱れ)を整える。
まとめ
突発性難聴は時間との勝負。まず医療で「炎症を鎮め血流を確保」しつつ、自律神経・頸部循環・リンパの流れを整えるケアを足して回復の土台を作りましょう。迷ったら受診、ケアはやさしく、両輪で。
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