腰痛はいきなり腹筋背筋鍛えろって言われても、まず痛くてできないんだよって話(2025年09月27日 16時35分) 杉山手技療法・西宮北口

高齢者のすべり症・脊柱管狭窄症を「運動だけに頼らない」ケアで支える7つのポイント
深呼吸を深堀りした実践ガイドつき

本文
- 背景と方針
- 薬だけに頼らず、水分・栄養・姿勢・呼吸を組み合わせることで痛みのコントロールと日常機能の維持を目指します。運動能力が低い方でも取り組みやすい工夫を中心にまとめました。
- 重要なのは個人差。体調に合わせて無理のない範囲で継続することと、疑問があれば主治医・理学療法士・専門家へ相談することです。

- 1) 水分と栄養のポイント
- 水分: 喉が渇く前にこまめに摂る習慣を。脱水は腰痛や体のこり感を強く感じさせることがあるため、定期的な水分補給を心掛けます。飲み物だけでなく、水分を含むスープ・みそ汁・こんにゃくゼリーなども活用。
- 食事の基本: 良質なたんぱく質(魚・卵・豆腐・豆類)、カルシウム・ビタミンD源(乳製品、小魚、류野菜)、抗炎症食品(青魚、オリーブ油、野菜・果物、発酵食品)を取り入れる。
- バランスの工夫: 加工食品・過剰な塩分・糖分を控えめに。体重管理は無理なく、適正な体格を保つことが腰への負担軽減につながります。
- 嚥下機能や胃腸機能に不安がある場合は、食事の形を工夫(刻み食、柔らかい食材、食事の回数を分ける)し、無理なく栄養を補給。

- 2) 姿勢・日常動作の工夫
- 座る・立つ・荷物を持つ動作を見直して腰への負荷を減らす。椅子の高さ、背もたれの角度、床と腰の距離などを調整。
- 横向き寝で膝を軽く曲げる、就寝時の腰への圧を分散させる体位を取り入れる。
- 長時間の座位を避け、1時間おきに軽い動作や立ち上がり体操を入れる。
- 日々の動作教育(立ち上がり方、物の取り方、階段の昇降時の姿勢)を習慣化。

- 3) 深呼吸を詳しく解説(主要な呼吸法をセットで実践できるように)
目的: 自律神経のバランスを整え、筋緊張を和らげ、痛みの感じ方を穏やかにする。

基本の姿勢と準備
- 安定した座位または仰向けでリラックスできる姿勢をとる。背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜く。
- 片手を腹部に、もう一方の手を胸の上にそっと置き、呼吸の動きを手で感じる。

腹式呼吸( diaphragmatic breathing)
- 吸うとき: 鼻から息を吸い、腹部が腹壁に押し出されるのを感じる。胸はあまり動かさず、腹部の膨らみを主役に。
- 吐くとき: 吐く息を長く、唇を軽く閉じて「ふーっ」と吐くイメージ。腹部を穏やかにへこませるのを意識。
- 呼吸ペース: 1回4〜6秒の吸気、6〜8秒の呼出を目安に、1セットあたり5〜6呼吸を行う。リラックスを優先して、無理のない長さで。

4-7-8(リラックス促進型)
- 4秒吸い、7秒止め、8秒かけて吐く。副交感神経を高め、就寝前のリラックスに有効です。
- 回数: 1回につき4〜8周程度。日中のストレス緩和にも活用。

ボックス呼吸(Box breathing)
- 吸う・止める・吐く・止めるをそれぞれ4カウントで行う練習。注意深く動作を意識することで不安感を減らします。

吐くの時間を長くする息の練習(Pursed-lip breathing)
- 鼻で吸い、口元をすぼめてゆっくり長く吐く。息を吐く時間を長くすることで呼吸が整い、痛みの波を穏やかにする効果が期待できます。
- 使う場面: 息切れを感じるとき、痛みが強くなるとき、階段の上りなどの動作の前後に。

実践のコツと注意
- 初めは1日2回、各5分程度から始め、徐々に回数・時間を増やす。
- めまいや頭痛が生じたら中止し、姿勢を安定させて休む。心疾患・呼吸器疾患・高血圧がある場合は医師と相談して安全な方法を確認する。
- 日常の合間にも取り入れられる。食事中・家事の合間・テレビを見ながらなど、短い秒数での呼吸リセットを活用。

- 4) 非薬物的・補完的アプローチ
- 鍼灸・整体・マッサージは筋緊張の緩和や血流改善に寄与することがあります。信頼できる施術者を選び、事前に腰への負荷や適用可否を確認。
- ヒートパック・温熱ケアは筋肉のこりを和らげ、血流を促進して痛みを和らげることがあります。個人の体調を見て使い分け。
- 漢方やサプリは体質・症状に合わせて専門家と相談。薬との相互作用にも注意が必要です。

- 5) 緊急サイン
- 下肢の急な力の喪失、排尿・排便の障害、体の感覚が急に鈍くなる、歩行が著しく難しくなる場合は直ちに受診してください。

- 6) 総括(結論)
- 運動だけに頼らず、水分・栄養・姿勢・呼吸を組み合わせることで、痛みの管理と日常機能の維持の可能性を高められます。個人の状態に合わせた総合プランが最も効果的です。

- 7) 実践のための1週間の超簡易案(例)
- 毎日: 水分をこまめに摂る、腹式呼吸を朝晩5分ずつ、食事はタンパク質・野菜を優先、座位の姿勢を意識する。
- 週2回程度: 深呼吸法を含む呼吸リセットを追加、入浴後の温熱ケアを取り入れる。
- 週1回: 専門家(理学療法士・鍼灸師・栄養士)と短時間チェックを受ける。

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