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杉山手技療法・西宮北口のブログ

尺骨手根伸筋についての話

尺側手根伸筋(extensor carpi ul­naris: ECU)は前腕の後面に位置する長い二頭筋の一つで、主に手首の伸展と尺側偏位を担う“掌握と grip”の安定に関与します。ECUは起始として外側上顆と後縁から発し、腱が前腕の尺骨頭周囲を走行して手関節背面の小指側領域へ伸び、第五中手骨の基部に付着します。腱は尺骨頭とTFCC(triangular fibrocartilage complex)周囲を通過し、手根部の尺側の付着部へ到達します。神経支配は後尺骨神経(posterior interosseous nerve: PIN)、ラジアル神経の深枝が担当します。これらの解剖学的特徴により、ECUは力の伝達・関節安定性・関節面の整列を協調して制御します。

ECUの機能と手首-前腕の連携
- 主働作業は手首の伸展と尺側偏位。単独では手首背屈と尺側外転・尺側緊張の調整を同時に行い、握力時には手掌と前腕を一体化させます。握力時の安定性を高め、物をしっかり掴む際の手根面の適切な接触を保つ役割を担います。
- 遠位橈尺関節 distal radioulnar joint(DRUJ)の安定性にも間接的に寄与します。ECU腱は尺骨頭近くを走るため、前腕の回内・回外運動時の尺側支持を提供し、前腕の回旋動作と手部の安定性を協調させます。
- TFCCと関係して、手根の尺側列の関節面の適切な整列を維持する一助となります。再現性の高いグリップ動作では、ECUが他の尺側の筋(例: FCU)と協調して力を分散させ、過度な手首の歪みを防ぎます。

肩甲骨との関係性(専門的視点の核心)
- 直接的な解剖学的連結は手首・前腕に限定されますが、「キネティックチェーン」の観点から肩甲骨(scapula)の動きは上肢全体の力の伝達路を規定します。肩甲骨の正常な動き(上方回旋、外上方回旋、後傾など)と肩甲胸郭リズムが崩れると、上肢の荷重伝達が変化し、前腕・手関節に過剰な代償を生みやすくなります。
- scapulothoracic dyskinesis(肩甲骨の機能異常)は、上肢の初期位置を変化させ、肘・前腕・手首の姿勢を微妙に歪ませます。その結果、握力を伴う動作でECUを含む尺側列の筋が過負荷状態になり、ECU腱炎や腱付着部の応力集中が起こりやすくなります。
- 胸郭・胸椎の姿勢異常も影響します。胸郭の前傾・後傾、胸椎の可動性低下は肩甲骨の動きを制限し、前腕・手首の荷重分布を変化させます。これによりECUの活動パターンが変化し、尺側の過緊張・疲労を招く場合があります。
- まとめると、ECUの機能は手首の安定と力伝達を担いますが、肩甲骨・肩関節の機能状態が整っているほど、ECUを含む前腕・手関節の筋群は協調的に働き、過度な代償を避けやすくなります。したがって、臨床・トレーニングの観点では、肩甲骨の安定性・機能を同時に評価・訓練することが、ECU関連の障害予防・リハビリに有効です。

臨床的示唆と応用
- ECU腱炎・腱鞘炎は、反復的な尺側偏位・前腕回内外旋を伴う動作、強い握力を要する作業で起こりやすいです。 scapular dyskinesisを併発している場合、痛み・機能障害が長引くことがあります。
- 評価時には、手関節・尺側安定性の評価に加え、肩甲骨の動き・肩関節の可動域・姿勢(特に胸郭・背中の姿勢)をチェックします。
- リハビリの臨床的要点は、ECUの筋力・安定性の回復と同時に、肩甲骨周囲の安定性訓練を取り入れることです。具体的には、前腕の等尺・等张力強化、グリップ訓練、尺側のストレスを分散する運動、肩甲骨安定化エクササイズ(例えばプランク系の scapular stabilization、Serratus anteriorの活動増強)を組み合わせます。
- 痛みが強い場合は荷重制限・アイシング・局所的な腱鞘のケアを優先し、症状が安定してから段階的な荷重・トレーニングへ移行します。重症例では医療専門家による診断・治療方針の決定が必要です。

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尺側手根伸筋(extensor carpi ul­naris: ECU)は前腕の後面に位置する長い二頭筋の一つで、主に手首の伸展と尺側偏位を担う“掌握と grip”の安定に関与します。ECUは起始とし
杉山手技療法・西宮北口のスタッフ 杉山 俊介

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