その目の疲れ、脳疲労かもよ?って話(2025年11月22日 16時36分) 杉山手技療法・西宮北口

## 眼精疲労・脳疲労とリンパ・浅側頭動脈の関係

スマホ・PCで目を酷使すると「目が重い」「頭がボーッとする」「こめかみがズキズキ」といった不調が出ます。
この裏側で関わっているのが「リンパ」と「浅側頭動脈」です。

### 1.眼精疲労と脳疲労のざっくりメカニズム

眼精疲労はただの「目の疲れ」ではなく、脳まで巻き込む“情報処理疲れ”です。

- 目から入った情報は、視神経→視覚野(後頭葉)→前頭葉などへ送られ、処理される
- 長時間の画面注視で、ピントを合わせる毛様体筋、まぶたを支える筋肉、眼の周囲筋が硬くなる
- 筋肉が硬くなると、周囲の血管・リンパ管が圧迫され、循環が悪化
- 老廃物が溜まり、酸素・栄養供給も低下し、局所の炎症や脳のパフォーマンス低下=脳疲労へ

つまり
「筋肉のこわばり → 血流・リンパ流の停滞 → 老廃物の蓄積 → 神経・脳機能の低下」
という流れで、目の疲れが全身・メンタルに波及します。

### 2.リンパの専門的ポイント

リンパは「体の下水システム+免疫の通り道」です。

- 毛細血管からしみ出た水分の一部は、細胞間液→リンパ管へ回収される
- 老廃物・炎症物質・タンパク質・疲労物質などをリンパ節に運び、フィルタリング
- 顔・頭のリンパは最終的に鎖骨の下(静脈角)から静脈へ戻る

眼精疲労・脳疲労の文脈で重要なのは
「眼・側頭部・頭皮周りのリンパが滞ると、酸化ストレス・炎症物質が溜まりやすくなる」
という点です。

- 目の周りの細かい筋肉(眼輪筋・上眼瞼挙筋など)が緊張
- 側頭筋・咬筋など“噛みしめ筋”の過緊張も加わる
- これらが周囲のリンパ管を機械的に圧迫し、流れが悪化
- 結果として、むくみ・重だるさ・頭重感・集中力低下が出やすい

リンパは「ポンプ役の筋肉」と「呼吸」で流れが保たれます。
表情が固まり、浅い胸式呼吸になっている現代人は、頭頸部のリンパが詰まりやすい状態です。

### 3.浅側頭動脈とは何か

浅側頭動脈は、外頸動脈から分かれ、側頭部〜頭皮を栄養する動脈です。

- こめかみの少し上あたりで、皮膚のすぐ下を走る
- 前枝:額・前頭部へ、後枝:側頭から頭頂部方向へ血液供給
- 近くには浅側頭静脈やリンパ管も走行し、「血管・リンパ・神経」の密集地帯

ここがポイントです。

- 眼精疲労やストレスで側頭筋が緊張 → 浅側頭動脈を外側から圧迫
- 血流低下・自律神経のアンバランスにより、拍動性の痛み(こめかみの頭痛)や重だるさ
- 周囲の静脈・リンパも巻き込まれ、むくみ・熱感・だるさが増す

逆に言えば、浅側頭動脈周辺(こめかみ〜耳の前〜頭皮)をやさしくケアすると

- 頭皮・側頭筋の緊張がゆるむ
- 血管のスパズム(けいれん的収縮)が落ち着き、血流改善
- 併走するリンパ管の流れも促進され、老廃物のクリアランスが高まる

という「血流+リンパ+神経」を同時に整える効果が期待できます。

### 4.眼精疲労・脳疲労と浅側頭動脈・リンパの相互作用

専門的に整理すると、次のような悪循環が起こります。

1.視覚過負荷
長時間の近見作業 → 毛様体筋・眼周囲筋・側頭筋が持続的収縮

2.血管・リンパの圧迫
浅側頭動脈・静脈・リンパ管が筋肉の緊張で圧迫される

3.局所環境の悪化
酸素供給低下・二酸化炭素や乳酸・炎症メディエーター(サイトカインなど)の蓄積

4.神経過敏・痛み・だるさ
三叉神経領域の感受性亢進 → こめかみの痛み・頭重感・眼の奥の痛み

5.脳疲労へ
頭皮・側頭部・眼周囲の不快感が持続 → 集中力低下・意欲低下・睡眠の質低下

ここに対して

- 浅側頭動脈周囲をゆるめ、血流を確保する
- 頭頸部リンパを流し、老廃物の排出を助ける

という2方向からのアプローチが、眼精疲労・脳疲労ケアの“構造的な”対策になります。

### 5.臨床的に意識したいポイント(施術・セルフケアのヒント)

専門家目線で重要なのは次の3つです。

1.こめかみ(浅側頭動脈周囲)は「優しく・リズミカルに」
強圧でゴリゴリ押すと、動脈を過度に圧迫して逆効果。
軽い圧で円を描く・皮膚を優しくスライドさせる程度が安全。

2.耳の前〜耳の下〜鎖骨へ「リンパのルート」を意識
浅側頭領域のリンパは耳前リンパ節→耳下腺部→頸部リンパ節→鎖骨下へ流れていくイメージ。
上から下へ、水が落ちる方向をなぞるようなタッチが有効。

3.目だけでなく「噛みしめ・食いしばり」も必ず確認
側頭筋・咬筋の過緊張は、浅側頭動脈・リンパ両方に悪影響。
就寝時の食いしばり・日中の歯の接触癖も、眼精疲労・脳疲労を悪化させる因子。

これらを踏まえると
「眼精疲労=目薬・ブルーライトカットだけでは不十分。
こめかみの血管・頭頸部リンパ・咬筋・側頭筋まで含めた“頭部循環ケア”が本質」
という見方ができます。


スマホ・PCで目がしんどい人の多くは、実は「脳」まで疲れています。
眼精疲労は単なる目の酷使ではなく、脳の情報処理のオーバーワーク。
その背景で重要な役割を持つのが「リンパ」と「浅側頭動脈(こめかみの血管)」です。

目から入った情報は、視神経を通って脳へ送られます。
長時間の画面作業でピントを合わせ続けると、毛様体筋や目の周りの筋肉、
さらに側頭部の筋肉(側頭筋)までガチガチに緊張します。
この「筋肉のこわばり」が、すぐそばを通る血管とリンパ管を圧迫してしまうことが、
眼精疲労・脳疲労を長引かせる大きな要因です。

リンパは、体の“下水道”のような存在。
老廃物・疲労物質・炎症物質を回収し、リンパ節でフィルターにかけてから、
静脈に戻していきます。
ところが、頭や顔の筋肉が固まり、表情も呼吸も浅くなると、
頭頸部のリンパは一気に流れにくくなります。
その結果、目の周りやこめかみに「むくみ」「重だるさ」「熱感」が生まれ、
集中力や思考力まで落ちていきます。

ここで登場するのが「浅側頭動脈」。
こめかみ付近でドクドクと拍動を触れられる、頭皮を栄養する重要な動脈です。
この血管は、側頭筋のすぐ近く、そしてリンパ管・静脈・神経と並走する形で走行しています。
つまり、こめかみ周囲は「血流・リンパ・神経」が密集する、
眼精疲労・脳疲労ケアの“ホットスポット”なのです。

側頭筋が緊張すると、浅側頭動脈が外側から圧迫されます。
血管が細くなれば、酸素や栄養が頭皮や脳に届きにくくなり、
一方で二酸化炭素や疲労物質は滞りやすくなります。
さらに、近くを走るリンパ管も一緒に圧迫されることで、
老廃物の排出が遅れ、こめかみのズキズキした痛みや、
頭がモヤモヤする「脳の霞み感」につながります。

逆に言えば、浅側頭動脈の周りをやさしくケアすると、
・筋肉のこわばりがほどける
・血管の過剰な収縮が落ち着き、血流が戻る
・リンパの流れもスムーズになり、老廃物のクリアランスが改善する
という、三位一体の効果が期待できます。

ポイントは「強く押さない」こと。
こめかみをゴリゴリ押すと、かえって血管をつぶしてしまいます。
皮膚を軽くずらす程度のタッチで、円を描くようにゆっくり。
耳の前→耳の下→首筋→鎖骨へと、
リンパの“水の流れ”をイメージして、上から下に撫で流していくのも有効です。

そして見落とされがちなのが「食いしばり」。
側頭筋や咬筋が常に緊張している人ほど、浅側頭動脈とリンパへの圧迫が強くなり、
眼精疲労・脳疲労・頭痛が慢性化しやすくなります。
日中、上下の歯が常に接触していないか、ふとした瞬間にチェックしてみてください。
意外と“歯を離している時間”が少ない人が多いです。

眼精疲労対策というと、ブルーライトカットや目薬だけに目が向きがちですが、
本質的には「こめかみの血管(浅側頭動脈)と頭頸部リンパの循環をいかに守るか」が鍵。
目の奥の重だるさや、原因不明の頭の疲れを感じているなら、
目そのものに加えて、「こめかみ・耳の前・首・鎖骨」まで含めた
“頭部循環ケア”を日常に取り入れてみてください。
静かな場所で深呼吸しながら行うと、自律神経も整いやすく、
脳のパフォーマンスの回復スピードが一段上がります。

#眼精疲労 #脳疲労 #こめかみケア #浅側頭動脈 #リンパケア #頭皮マッサージ #側頭筋 #自律神経 #頭痛ケア #デスクワーク疲れ #スマホ疲れ #PC作業 #目の疲れ #脳の休息 #血流改善 #むくみ改善 #セルフケア #整体 #鍼灸 #神経科学 #解剖学 #brainfatigue #eyestrain #lymphaticdrainage #temporalartery #headmassage #relaxationtime #healthtips #wellbeing #stressrelief