僧帽筋と鎖骨の間に「ゴリゴリ」したものを触れる時、多くの場合は
筋肉や筋膜が硬くなってできる「トリガーポイント」や、
その周囲の結合組織・滑走不全が関わっていると考えられます。
どこがゴリゴリしているのか?
僧帽筋上部と鎖骨の間には、主に次の組織があります。
* 僧帽筋上部(首〜肩にかけての大きな筋肉)
* 肩甲挙筋・斜角筋(首から肩へ走る筋肉)
* 鎖骨上窩(さこつじょうか:鎖骨のすぐ上のくぼみ)
* 神経・血管(腕神経叢・鎖骨下動脈など)
* それらを包む筋膜・脂肪・結合組織
このエリアは、
デスクワーク・スマホ・ストレス・噛み締め・呼吸が浅い
といった要因が重なると、筋肉が持続的に緊張しやすい場所です。
その結果として、
* 筋肉の一部が硬結(コリの“芯”のような塊)
* 筋膜の癒着(すべりが悪くなる)
* 軽い浮腫(むくみ)
などが合わさり、指で触ると「ゴリゴリ・コリコリ」と感じられます。
押すと目まで響くのはなぜ?
これは「関連痛(かんれんつう)」と呼ばれる現象が関係します。
* 僧帽筋上部・肩甲挙筋・斜角筋などからの感覚情報は
首・頭・顔面の感覚を司る神経(特に三叉神経系)と
脊髄レベルでオーバーラップします。
* 脳は「どこから来た痛みか」を完璧に区別できないため、
実際は肩のトリガーポイント由来なのに
「目の奥」「側頭部」「こめかみ」に痛みを感じることがあります。
よくあるのは、
* 僧帽筋上部のトリガーポイント → 側頭部・目の奥への響き
* 斜角筋のトリガーポイント → 胸・腕・肩甲骨内側への響き
などです。押して「ズーン」と眼窩(がんか:目の奥)に響くなら、
僧帽筋上部〜肩甲挙筋のトリガーポイントが疑われます。
これって危険じゃないの?
多くは「筋・筋膜性の問題」で、命に関わるものではありませんが、
以下のような場合は、整形外科や内科・神経内科の受診を強くおすすめします。
* 安静時でもズキズキする強い頭痛
* 片側の視力低下・視野欠損・ギザギザした光が見える
* ろれつが回らない・片側の手足の力が入りにくい
* 発熱・原因不明の体重減少を伴う首〜鎖骨周囲のしこり
これらは血管・神経・腫瘍性病変など、
筋肉以外の原因の可能性もあるため、
「ただのコリ」と自己判断しないことが重要です。
どうやって良くしていくのか?
根本的には「負荷を減らしつつ、筋肉と神経のバランスを整えること」がポイントです。
1. 姿勢・環境の見直し
* 首が前に出た姿勢を避ける(耳と肩をできるだけ一直線に)
* デスクワークは画面の高さを目のラインに近づける
* スマホは顔の前に持ち上げ、うつむき時間を減らす
2. 呼吸とリラックス
* 浅い胸式呼吸は首の筋肉(斜角筋)を過剰に使わせます。
* 鼻から吸って、お腹と脇がふくらむような「腹式+側腹呼吸」を意識すると、
首まわりの負担が減ります。
3. セルフケア(やりすぎ注意)
* 強くゴリゴリ押し続けると、神経を刺激しすぎて逆効果になることも。
* 「気持ちいい〜少し痛い」くらいの圧で、
10〜20秒じんわり圧をかけてゆっくり離す、を1〜3回に留める。
* 温める(ホットタオル・入浴)ことで血流改善と筋のリラックスを促す。
4. 専門家による評価
* 理学療法士・柔道整復師・筋膜リリースに詳しいセラピストなどに、
具体的な筋の状態・姿勢・動作パターンを評価してもらうと、
どの筋にストレスが集中しているか、より明確になります。
治るまでのイメージ
* 筋・筋膜のトリガーポイントは、
姿勢・ストレス・運動不足などの「原因刺激」が続く限り、再発しやすいです。
* 一度ほぐして痛みが軽減しても、
生活習慣が変わらなければ「またゴリゴリ」が戻ってくることも多いです。
* 逆に言えば、
・環境調整
・適度な運動(肩甲骨まわりの動き、呼吸筋トレ)
・睡眠と栄養
を整えれば、数週間〜数か月レベルで、
「ゴリゴリの存在そのもの」がかなり目立たなくなっていきます。
まとめ
僧帽筋と鎖骨の間のゴリゴリは、多くの場合「筋・筋膜性の硬結」であり、
目まで響くのは「関連痛」として神経回路がリンクしているからです。
ただし、強い頭痛・視覚症状・神経症状を伴う場合は、
迷わず医療機関で精査を受けてください。
セルフケアは「強く押しすぎない」「生活習慣から変える」が鉄則です。
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