これまで健康のために運動が大切だというお話をしてきましたが、今日はどんな運動をしたらいいのか、というお話をします。
運動の種類は大きく分けて、4種類あります。
有酸素運動、筋トレ、ストレッチ、コーディネーション(連動性)です。
(1)まずは有酸素運動です。
有酸素運動は、乳酸が出ない範囲でのきつくない運動です。
ジョギングやウォーキングなど、ニコニコペースの運動がこれにあたります。
有酸素運動は全身の持久力を高める運動です。ニコニコペースの運動を行うことで、体に酸素を取り込む量を増やすことができます。
有酸素運動で体力を強化することができます。
また、運動すると体内ではエネルギーが産生されます。この時、乳酸閾値までは、脂肪と糖を1対1で使います。きつい運動では、糖ばかり消費して脂肪の消費が抑えられます。
有酸素運動はダイエットにも効果的です。
(2)次に筋トレです。
筋トレは、筋肉を強化する運動です。
筋肉は、姿勢維持や正しく動くためにもとても重要です。
筋トレは筋肉を縮めることで、大きな力を出せるようにするトレーニングです。筋肉は毛糸のように縮んだり伸びたりして働きます。筋トレでしっかり縮める力をつけることで、より強く働くことができます。
(3)3つ目はストレッチです。
ストレッチは筋肉を伸ばして、しっかり筋肉を使えるようにする運動です。
ラジオ体操やゆるいヨガもストレッチに当たります。
筋トレが筋肉を縮める運動なのに、対して、ストレッチは筋肉を伸ばす運動です。
硬くなった筋肉は伸びも縮みもしないので、体の動きが悪くなり、関節や他の筋肉に負担を与えます。ストレッチ(伸ばす)を行うことでしなやかに動ける強い体を作ります。
(4)4つ目がコーディネーションです。
筋肉を単体でストレッチしたり、筋トレしたりするとその筋肉は強くなりますが、それを上手に動かせことが必要です。
手と足、体幹を1つのつながりとして連動して動かしていくことです。
連動性を高めるためには、テニスやゴルフ、サッカーなどのスポーツが有効です。ダンスなどもいいでしょう。
ボディービルダーさんは、ムキムキな素敵な体をしていますが、スポーツが強いというわけではありません。一つ一つの筋肉が強くてもつながりで動けないと強くはなりません。
連動性は経験で高めることができるので、いろいろな動きを繰り返し練習してみましょう。
日常生活の中でも、例えばつまずきそうになったら、反対の足が出て、手をつくという動きも筋肉が連動して働いているからです。
(5)では、健康のためにどんな運動をしたらいいのでしょうか?
まずは有酸素運動です。1日30分ぐらい息が上がらない程度の軽い有酸素運動、例えば早めのウォーキングや軽いジョギングを行いましょう。体に酸素を取り込む力が増えて、体力を向上することができます。
また、筋トレも意識してみましょう。
筋肉は加齢とともに減少する傾向にあります。高齢者になると特に腹筋と太ももの筋肉が落ちてきます。腕の筋肉はあまり落ちません。
お腹に力を入れて、腹筋を使う運動や坂、階段を登って足の筋肉を意識して使うのが良いでしょう。これは有酸素運動でもあるので、筋肉を鍛えながら体力を維持することができます。
コーディネーションを鍛えるためには、何かスポーツを楽しむ事がオススメです。屋外で遊ぶゲームなどもいいでしょう。日常生活の中では、片足立ちで靴下を履くようなちょっとしんどい動きを習慣化してみるのもいいと思います。
最後に、私たちの体は食べたものでできています。筋トレをしても筋肉を作る材料が足りなくでは筋肉が育ちません。
タンパク質やビタミン、ミネラルなど、バランスの良い食生活にも心がけてください。