最近、「ご飯が食べられない」という方が来院されました。首が痛くて、食事を飲み込むと気持ち悪くなるとのこと。病院で検査しても大腸などには特に問題は見つからず、原因不明と診断されたそうです。
お話を伺うと、自律神経や内臓神経の問題、頸部の筋膜の硬化による神経や筋肉の圧迫、逆流性食道炎などが考えられました。お力になれそうだったので、施術をお引き受けしました。
患者情報
年齢:40代(デスクワーク)
症状:首の痛み、食欲不振、両足の付け根の痺れ、頭痛
オステオパシー的評価
全身400か所を評価した結果、以下の問題点が見つかりました
歪み:頭が左に傾き、左肩が上がっている
神経:右腓骨神経
骨格:左後頭骨
内臓:右腎臓
血管:左椎骨動脈
施術内容
初回の施術では、骨格のバランスを整え、胸郭を開いて呼吸をしやすくし、血流を改善しました。左首の椎骨動脈に問題があると判断し治療しましたが、顕著な改善は見られませんでした。1週間後も、頭痛や首の痛みは残り、左股関節の痺れはなくなりましたが、右足の痺れは続いていました。
2回目の施術では、体の可動性と重さに着目しました。患者さんの頭がとても重く感じられたため、脳脊髄液の流れに問題があることが分かりました。
脳や脊髄を栄養する脳脊髄液の流れが滞ると、力がうまく入らない、イライラする、ぼーっとするなどの不調が現れます。今回のケースでは、右足の神経が筋膜に引き込まれて脊髄を引っ張っており、脊柱管が狭くなって他の末梢神経にストレスがかかっていました。これが両股関節周りの痺れの原因と考えられます。
右足の神経を筋膜のねじ込みから解放し、リンパドレナージュのように液の流れを促進すると、次第に頭が軽くなり、神経の活力が戻りました。首や喉の動きも良くなり、痺れもなくなりました。
首の痛みと連動していた食欲不振も現れない見込みですが、何かあればご連絡いただくようお伝えしました。
まとめ
今回のように原因不明の症状やイライラでお悩みの方は、脳脊髄液のような思わぬところに原因があるかもしれません。専門機関で特定できない問題がある方は、ぜひ一度RIPPLEオステオパシー整体院にご相談ください。