鏡を見ると、顔が少し傾いて見える。
でも、首をまっすぐにしたつもりでも、どこか違和感が残る——。
その原因は、首の筋肉ではなく体のねじれ全体にあるかもしれません。
■ 始まりは首じゃない
「首が傾いている」と聞くと、つい首そのものを気にします。
しかし本当の原因は、骨盤や背骨のバランスにあることが多いのです。
たとえば、右の骨盤が前にねじれて左肩が前に出ていると、
体全体が“くの字”のように傾いた状態になります。
その歪みを補うために、首が逆方向に傾いてバランスを取ろうとするのです。
つまり、首の傾きは体の最上部で起こる「代償反応」。
首が悪いのではなく、体が無理にバランスを取っているサインです。
■ 意外な悪循環
首が傾いた状態では、左右の筋肉が常に引っ張り合い、
肩こり・頭痛・目の疲れ・顎の違和感などを引き起こします。
さらに、首まわりの筋肉には自律神経や血管が通っているため、
睡眠の質の低下や息苦しさ、集中力の低下まで招くことも。
「ただの姿勢のクセ」と思っているうちに、
体の深い部分で「緊張の固定化」が進んでいくのです。
■ 改善のカギは“首を動かさない”こと
意外かもしれませんが、首の傾きを直そうとして
首だけを回したり伸ばしたりするのは逆効果です。
原因が骨盤や背骨のねじれにある以上、
首を単体で動かしてもすぐ元に戻ってしまいます。
効果的なのは、全身をゆるめて軸を整えること。
特に、骨盤まわりや肩甲骨の可動域を広げるだけで、
首の位置が自然に戻るケースも多く見られます。
■ 当院でのアプローチ
当院では「首の傾きを整える=全身のバランスを整える」と捉え、
骨盤・背骨・顎の連動性を調整し、神経の通りを回復させます。
無理に首を動かすことなく、体が自ら真っすぐになるプロセスを促すことで、
「顔が水平になった」「呼吸が深くなった」といった変化が自然に起こります。
首の傾きは、あなたの体が発している「バランスの崩れ」のサイン。
身体全体を整えることが何よりの近道です。
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