皆さんこんにちは!寺尾いのラボ整体院の渡邉です(^^♪ 今回は「糖化・酸化」してしまうと身体にどんな変調が起こるのでしょうか。
それではいきましょう!
糖化が起こると、酸化も起こる
「酸化」と「糖化」の2つの反応は、互いを助長し合い身体へのダメージを加速させていくことが分かっています。
通常、細胞の中にあるミトコンドリアは、食事から摂取した栄養素と酸素を使って細胞の活動に必要なエネルギーを作り出しています。しかし、血糖値が高い(糖が多い)状態だと、エネルギーにしやすい糖のみでの代謝経路を頻繁に使うようになります。すると、体内に余った酸素が活性酸素となり、血管に炎症をもたらす「酸化」を引き起こします。
そして、酸化が進むことで活性酸素の分解酵素が減少し、非酵素的反応であるメイラード反応が促進されるので、糖化反応も起きやすくなってしまうのです。そして生成されたAGEsは、直接血管を傷つけるだけではなく、活性酸素による細胞障害を加速し機能を変化させると言われています。
糖化生成物が体内から排出されるまで非常に時間がかかり、糖化されたヘモグロビンの場合、半減期は約240日と言われています。そのため、細胞やたんぱく質、DNAに対するダメージも長期間にわたり蓄積されることになります。さらに、糖化は血管の上皮細胞を直接傷つけてしまうため血管の安定性を弱くしてしまいます。
こんな患者さまは糖化・酸化に要注意
血液の流れを悪くするだけでなく、さまざまな病気の原因となりかねない「酸化」と「糖化」。病気そのものに対し私たち施術者が対処できることは多くはありませんが、患者さまの不調から気付ける部分は多くあります。不調がなかなか取れない、何となく体がだるい、最近肌の状態が良くない、という患者さまは、身体の糖化や酸化が進んでいたり、血管にダメージが加わっているのかもしれません。
・運動不足の方/筋肉量が少ない(基礎代謝が低い)方
体内で糖化が進むと、筋肉にも影響を及ぼします。糖の約7割を消費するという筋肉は、糖(ブドウ糖)を取り込んで血糖をコントロール、または糖を貯蔵したりしています。しかし、筋肉量が少ないと、糖が余ってしまい、筋肉に含まれるたんぱく質と結びつき、さらに筋肉量が低下するという悪循環に陥ります。
糖が消費されやすい状態にするため、適度な運動・筋トレを日常的に行い、基礎代謝量を保つべきでしょう。また、筋肉や血液の基となるたんぱく質も積極的に摂取しましょう(摂りすぎ注意!)。
・変形性関節症の方
関節の中でクッションの役目を果たす関節軟骨がすり減ってしまうことで傷みが発生します。通常であれば、加齢に伴って起こるのですが、軟骨が糖化することでも起こります。
軟骨の主成分はコラーゲンであり、このコラーゲンが糖化されると弾力性が失われ、硬くなってしまいます。例えば、歩行時の膝にかかる荷重は体重の約3倍、走行だと約5倍だとされていますが、硬くなった関節軟骨で耐えられるでしょうか。
軟骨を再生させることはできないため、まずは生活習慣を見直したり、筋力を低下させないよう運動をしたりすることで、糖化を予防していくことが重要になります。
・甘いもの・炭水化物が好きな方
糖化を引き起こす代表的な糖は「ブドウ糖(グルコース)」と「果糖(フルクトース)」と言われています。
糖質が体内で消化・吸収されると、消化酵素によってブドウ糖に変わります。ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源でもあり、生命活動の源になっています。使い切れなかったブドウ糖は、肝臓ではグリコーゲン(貯蔵多糖)に、脂肪細胞では脂肪となり、糖質が不足したときのために蓄えられます。
しかし、それでも余ってしまったブドウ糖は、血液に入り込んだまま全身の細胞に届けられ、タンパク質や脂肪と結合し糖化が進んでしまうのです。
果物などに多く含まれる果糖は、ビタミンや食物繊維も豊富なのですが、ブドウ糖に比べ10倍以上のスピードで大切なタンパク質や脂肪を糖化させると言われています。
ダイエットメニューを取り入れている院だと、食事管理等も行っていることが多いと思いますので、糖質や炭水化物を制限した食事法もおすすめだと思います。
毛細血管は医療機関じゃなくてもチェックできる
すでに気になる症状の患者さまがおられるのであれば、一度、毛細血管の状態を確認してみても良いかもしれません。毛細血管の状態は、マイクロスコープと呼ばれる毛細血管の状態を観察できる専用機材を使うことで、1分足らずでどのような状態かを観察することができます。最近では、接骨院だけでなく薬局等でも導入している店舗が増加しており、毛細血管の状態と健康・美容の関連性が注目されています。
もし、毛細血管がダメージを受けているようであれば、酸化や糖化の原因をヒアリング等で探り、生活習慣の改善を促すとともに、接骨院で改善できるケアを提案していきましょう。
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