生理は、女の子の体が大人に近づいていく大切なしくみのひとつです。ここでは、生理の流れと、それに関係する鍼灸治療について説明します。
生理ってどんなしくみ?
生理は 子宮 という場所で起こります。子宮は赤ちゃんを育てるためのベッドのような役割をしていて、毎月「赤ちゃんを迎える準備」をします。しかし、妊娠しない場合、そのベッドは必要なくなるため、体の外へ流れ出します。それが 生理 です。生理が始まるのはだいたい 10歳~15歳 くらいの間で、個人差があります。最初の生理を 「初潮」 といいます。
生理の流れ
生理は およそ28日 のリズムで繰り返されます。以下のステップがあります。
- 生理のはじまり(1~5日目)
子宮のベッドの部分(子宮内膜)がはがれて、血と一緒に体の外に出ます。
- 新しいベッドづくり(6~13日目)
生理が終わると、子宮の中で新しいベッドが作られ、赤ちゃんを迎える準備をします。
- 排卵(14日目)
卵巣から卵子(赤ちゃんの元になる細胞)が飛び出します。
- 待機期間(15~28日目)
精子と卵子が出会わなければ、子宮のベッドはまた不要になり、生理として外に出ます。
生理と鍼灸治療の関係
鍼灸は、体のツボを刺激することで健康を整える東洋医学の治療法です。生理に関連する症状の改善にも効果が期待されます。
1. 生理痛の緩和
生理痛は、子宮が収縮することで起こります。鍼灸は、血流を促進し筋肉の緊張をほぐすことで痛みを軽減します。三陰交 や 関元 のツボを刺激することで、子宮の働きを整え、生理痛を和らげることができます。
2. 月経不順の改善
ホルモンバランスの乱れやストレスが原因で生理周期が不規則になることがあります。鍼灸は、自律神経を整え、ホルモンの分泌を正常化することで、生理周期を安定させる効果が期待できます。
3. 生理中の不調の軽減
生理中は、冷えやむくみ、肌荒れなどの症状が現れることがあります。鍼灸は血流を促進し、体を温めることで、これらの不調を改善するのに役立ちます。
4. 生理中の鍼灸治療の注意点
生理中でも鍼灸を受けることは可能ですが、以下の点に注意する必要があります。
- 出血量が増える可能性があるため、鍼灸師に生理中であることを伝える
- 体調がすぐれない場合は無理をせず休む
- 大きめの生理用品を使用し、経血の漏れを防ぐ