病院で検査を受けて、「異常はありませんね」と言われたにもかかわらず、膝の痛みに悩まされ続けている人は意外と多く存在します。
その背景には、医療機関で主に行われる検査が“骨や関節の異常”に焦点を当てているという点があります。
たとえば整形外科では、レントゲン検査やMRI検査を通して骨折や変形、関節の炎症などを調べます。これらは非常に重要な検査ですが、筋肉や腱、靭帯、関節の使い方のクセなどは、画像だけでは把握しきれないことが多いのです。
つまり、構造的な異常が見つからなければ「異常なし」と判断されやすいというのが現実です。ですが、だからといって「痛みがないはず」とは限りません。
検査で異常が見つからないのに痛みが続く場合、体の使い方や筋肉のバランスの乱れ、日常動作のクセなどが関係している可能性があります。
たとえば以下のようなケースです:
・太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が硬くなり、膝に引っ張るような負担がかかっている
・歩くときに片足に体重が偏ってかかってしまい、左右の膝の負担に差が出ている
・デスクワークや立ち仕事など同じ姿勢が長時間続き、関節がスムーズに動かなくなっている
これらはレントゲンやMRIでは映らない“機能的な問題”ですが、痛みの直接的な原因になることが多いのです。
「検査では異常がない」と言われたのに、膝の痛みが続いている。
―そんなときこそ大切なのは、“異常がない=問題がない”とは限らないという視点を持つことです。
膝の痛みの原因は、筋肉や靭帯の使い方、姿勢のクセ、日常の動きの偏りなど、画像では映らない部分に隠れていることがあります。整形外科だけで解決しないと感じたときには、接骨院や整体のように動きと姿勢からアプローチする視点も加えてみてください。