マッサージで行われる手技のひとつで、手を使って対象部位をリズミカルにたたきます。手を軽く握ってこぶしを作り、両手を使って交互にたたく方法はいわゆる肩たたきと呼ばれますが、手拳叩打法(しゅけんこうだほう)ともいいます。
こぶしだけではなく、手の指や手の甲といったさまざまな部分を使って行われます。手の使い方によっていろいろな名前の叩打法がありますが、共通しているのはリズムよくたたくこと、一連のマッサージ手技が終わったあとに仕上げとして行われる場合が多いことです。
叩打法は、神経や筋肉に刺激を与え、その働きをよくする目的で行われます。たたき方によって効果が異なるとされています。たたく力をやや強めにし、リズムを早く短時間で行うことで、神経・筋肉を興奮させ活発にする効果を狙います。逆に、たたく力を弱くし、リズムは遅めにゆっくりと時間をかけて行うことで、リラックス効果をねらうこともあります。いずれにしても、受け手にとって心地よいと感じられるリズム、刺激の強さであることが大切です。
叩打法にはいくつかの分類があります。
こぶしでたたく拳打法(けんだほう)、手をひらき手刀を切るようにして小指側でたたく切打法(せつだほう)、手をおわん型にして空気を含ませるようにしポコポコとたたく拍打法(はくだほう)、開いた両手のひらをあわせ合掌した状態の小指側でたたく合掌打(がっしょうだ)です。叩打法は、トントン、ポコポコ、という音が伴うことが特徴です。手の形や動かし方によってさまざまな音、刺激が受け手側に伝わり、触覚だけでなく聴覚も使って心地よい感覚が得られるように施術を行います。
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