マッサージで行われる手技のひとつで、筋肉をもみほぐす方法です。
揉捏(じゅうねつ)の揉はもむという意味、捏はこねるという意味です。対象部位の大きさや筋肉の強度などによって手のひらや指、肘などを使い分けて行います。
揉捏法は、主に筋肉を対象として行われます。筋肉をつかんでもむことで、筋肉の柔軟性を高め、血行を促進します。血行がよくなると、たまった老廃物の排出が促され、筋肉には新しい栄養と酸素が供給されます。その結果、疲労して硬くなった筋肉やその周辺組織の新陳代謝が盛んになります。適度な強さで揉捏法を行うことで、疲労感をやわらげることも大きな目的です。スポーツ競技後の急性疲労にも、デスクワークによる慢性疲労にも効果が見込まれます。
揉捏法はその手法によっていくつかに分類されます。
手掌揉捏は、手のひらを対象部位にあて、面に対して適度な圧力を加えながら円を描くように手を動かします。肩や背中、大腿(だいたい)部など、大きく強い筋肉に対して行うことが多いです。
二指揉捏は、親指と人差し指を使って対象部位の筋肉をはさみ、つまむようにして筋肉をもみます。腕や指、首などやや狭い部分や細い筋肉に対して用います。
母指揉捏は、親指のはらを使い、対象部位に対して垂直方向に圧力を加えながら、親指を前後に動かして筋肉をもみます。頭、肩、腰など全身のマッサージに用います。
肘揉捏は、肘に体重をのせて対象部位をもみ、やや強めの刺激を与えます。
そのほか、四指揉捏、把握揉捏法、手根揉捏などがあります。
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