入浴からはじめよう バスクリンお風呂博士・石川康之さん

第2回 肩がこったら肩まで浸かる
肩こり/腰痛/冷え/疲れ目 編

血液循環の悪化が主な原因だといわれる「肩こり・腰痛・冷え・疲れ目」。多くの人が悩むこれらの不調を改善させるための入浴法を、石川さんに教えていただきます。水圧・浮力の意外なパワーや、疲れ目ケアの“裏ワザ”も必見!!

編集部

いまや肩こりや腰痛に悩む人は、全国で1000万人に及ぶといわれています。よってマッサージやリラクゼーションのサロンも数多くあるわけですが、たとえば月に1回サロンで肩をほぐしてもらっても、2~3日経つと元のバリバリの肩に戻ってしまうというのはよくあることで…。サロンにいるとき以外の過ごし方が、マッサージ効果の持続につながるのかなぁと感じるのですが、入浴は“セルフケア”の手段にもなりますか。

石川さん

はい、もちろんです。デスクワークやスポーツで肩や腰に違和感をおぼえたときはもちろん、肩こりや腰痛の予防にも入浴は活かせると思いますよ。

編集部

肩こりや腰痛に対しては、具体的にどんな入浴法がおすすめでしょう。

石川さん

これといった持病がない場合、肩こりや腰痛の主な原因として考えられるのが「血液循環の悪化」。よって血の巡りをよくすることが入浴のポイントとなります。具体的には39~40度のお湯に15~20分、肩まで浸かるという「基本の入浴」を行ってください。こった部分は血液循環が悪くなっていますから、肩がこるなら肩までしっかりと温める。温熱効果によって血管が広がれば、体内の老廃物や疲労物質がスムーズに押し流され、こりがほぐれて疲れも取れます。さらに、入浴時にカラダにかかる「水圧」や「浮力」もこりの軽減に一役買ってくれるんです。

石川泰弘さん

編集部

お風呂に入るだけで、そんなに水圧ってかかるものなのでしょうか。

石川さん

全身浴をすると、水圧でウエストが一時的に3センチ前後細くなります。すると横隔膜がぐっと押し上げられて、その上にある肺の容量が小さくなる。反動で肺は空気をたっぷりと取り込んで大きく吐き出します。これを繰り返すことによって心肺機能が高まり、心臓から血液が元気よく送り出されるため、血の巡りがよくなるというわけです。

編集部

水圧の力ってすごいんですね。浮力についてはどうでしょう。これも自宅のお風呂ではなかなか実感として得にくいですが…。

石川さん

同じく全身浴の場合、浮力によってカラダの重さは9分の1ほどになります。すると、ふだん体重を支えている関節や筋肉への負担が減るのでこりが軽減される。なおかつ、筋肉がゆるむと脳がリラックス状態になるので、さらに血行がよくなるという好循環が生まれます。

編集部

全身浴では温熱・水圧・浮力という3方向から筋肉のこりをほぐしてくれるんですね。デスクワークなどによる肩こりはもちろん、ゴルフをしたあとに肩まわりが痛くなるなど、運動後の筋肉痛にも入浴はよさそうです。

石川さん

そうなんですよ。ただ、僕もゴルフをするんですが、ゴルフ場でゆっくりお風呂に入っている人ってほとんどいないんですよ。これが非常にもったいない。筋肉痛やこりの場合、入浴しながら肩の上げ下げをしたり、腰を伸ばすとさらに回復が早くなるんです。これらの動作により筋肉が収縮することによってつぶれた血管が広がって血液の流れがよくなるから。家のお風呂では思うようにストレッチができなくても、ゴルフ場の大きなお風呂ならのびのびと入浴できますよね。また、大きなお風呂に入ると脳がリラックスして「α波」が出ます。これも免疫力アップなどカラダにとてもいいのです。

石川泰弘さん

編集部

たまには温泉や銭湯などに行って、存分にカラダをのばすといいんですね。ストレス解消にもなりそうです。

石川さん

はい、しかしせっかく大きなお風呂に入っても、ゴルフの帰りにクルマを運転して渋滞にはまったりすると、そこでまた疲労が発生してしまう。そういうときは、帰宅後に5~10分ぐらいぬるめのお湯に浸かれば、眠りにもつきやすくなります。すでにカラダは清潔になっているので、さっとお湯に浸かるだけでいいんです。

編集部

肩こりと密接な関係があるという「目の疲れ」をケアするのも、同じ入浴法でいいですか。

石川さん

はい、39~40度のお湯に15~20分という入浴法で大丈夫です。ただ、最初の5分は全身浴、カラダが温まったら残りの10~15分は半身浴をしながらまぶたに濡れたタオルを乗せてみてください。眼球周辺の筋肉を温めることで血行がよくなり、濡れたタオルの重みによってマッサージ効果も得られます。眼球をグルグルと動かすのもよいでしょう。肩が寒ければ、タオルをかけるなどの工夫をしてください。

石川泰弘さん

編集部

わかりました。デスクワークで疲れた日などは、帰宅してすぐに寝てしまいがちですが、15分間の入浴でも疲労回復のスピードが違ってきそうですね。

石川さん

だいぶ違うと思いますよ。それから、よい入浴はよい眠りを呼び込むので、多少睡眠時間を削っても寝る前にお湯に浸かった方が、翌日の調子がいいということはあります。入浴と睡眠の関係については、のちほど詳しくお話ししますね。
(つづきます)

株式会社バスクリン 公式サイト
https://www.bathclin.co.jp

お悩み別の入浴法がひと目でわかる! 【入浴★レシピ 第2回】

肩こり・腰痛

  • 湯温
  • ふつう
  • 湯量
  • 肩まで(全身浴)
  • 入浴時間
  • 15~20分
  • 入浴剤
  • 炭酸タイプ

スポーツ後の疲れ

  • 湯温
  • ふつう
  • 湯量
  • 肩まで(全身浴)
  • 入浴時間
  • 5~10分
  • 入浴剤
  • 炭酸タイプ

疲れ目

  • 湯温
  • ふつう
  • 湯量
  • 肩まで(全身浴)→腰まで(半身浴)
  • 入浴時間
  • 15~20分
  • 入浴剤
  • 炭酸タイプ
  • 湯温の目安:
  • ぬるめ37~38度
  • ふつう39~40度
  • 熱め41~42度
第2回 肩がこったら肩まで浸かる

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