【四十肩、五十肩とは?】
四十肩・五十肩は、中年以降に多く見られる肩関節の痛みです。医学的には肩関節周囲炎とよばれます。
適切な対処法を知っていれば、痛みを和らげ、早期の改善も可能です。
四十肩・五十肩で肩を動かすと痛みが生じるのは、肩関節周囲の炎症が原因です。
炎症は、体を守るための反応の一つです。炎症が起きると、患部が赤く腫れ上がり、熱を持ち、痛みを感じます。これは、免疫細胞が患部に集まり、損傷した組織を修復している証拠です。
【日常生活への影響】
・服を着替える:シャツの着脱、特に腕を後ろに回す動作で強い痛みを伴うことがあります。ブラジャーのホックを留めるのも困難になるケースもあります。
・髪を洗う:腕を上げて髪を洗う動作が辛くなります。
・高いところの物を取る:腕を上げて高いところの物を取ることができなくなります。食器棚の上のものが取れなくなったり、洗濯物を干すのが難しくなったりします。
・寝返りを打つ:夜間、寝返りを打つたびに肩に痛みが走り、安眠を妨げます。
・運転をする:ハンドルを回す動作が困難になり、運転に支障をきたすことがあります。バックミラーを見るのも辛くなることがあります。
【原因について】
残念ながら、その原因を特定することは容易ではありません。加齢や肩への負担、生活習慣、遺伝など、様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
年齢を重ねると、肩関節を構成する骨や軟骨、腱、靭帯、筋肉などの組織は徐々に衰え、柔軟性や弾力性が低下していきます。肩関節周囲の組織は、摩擦を減らし、肩の動きをスムーズにする潤滑油のような役割を持つ滑液で満たされた袋(滑液包)で覆われています。加齢とともにこの滑液の分泌が減少することも、肩の動きの悪化につながると考えられています。
糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病は、四十肩・五十肩のリスクを高めることが知られています。
これらの生活習慣病は、血管の老化や血行不良を引き起こし、肩関節周囲の組織への酸素や栄養の供給を阻害します。その結果、組織の修復が遅れ、炎症が慢性化しやすくなります。
【女性の方が肩を痛めやすい?】
女性は男性に比べて四十肩・五十肩になりやすい傾向があります。
これは、女性ホルモンの変動が肩関節周囲の組織に影響を与えていることが一因と考えられます。更年期を迎えた女性は、女性ホルモンの分泌が減少することで、肩関節周囲の組織が弱くなり、炎症を起こしやすくなると言われています。
【なりやすい人の4つの特徴】
1.デスクワークやパソコン作業など、長時間同じ姿勢で作業をする人:長時間同じ姿勢を続けると、肩関節周囲の筋肉が緊張し、血行不良を起こしやすくなります。
2.猫背や巻き肩など、姿勢が悪い人:猫背や巻き肩は、肩甲骨の位置がずれるため、肩関節に負担がかかりやすくなります。
3.運動不足の人:運動不足だと、肩関節周囲の筋肉が弱くなり、肩関節を安定させることができなくなります。適切な運動は、肩関節の柔軟性と安定性を維持するために重要です。
4.冷え性の人:冷え性の人は、血行が悪いため、肩関節周囲の組織への酸素や栄養の供給が不足しやすくなります。
これらの特徴に当てはまる方は、特に注意が必要です。日頃から肩関節への負担を軽減し、健康的な生活習慣を心がけることが大切です。
Re.Ra.Ku 武蔵小山店
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