今回はカッピングの歴史について
人間が怪我や病気を治すという行動に至るまでに考えられる最初の手段として、「口で吸う」という行為があります。
また近いものとして「舌で舐める」も考えられます。
これについては多くの動物たちにも同様の行動が見られ、本能に近い行為だと考えられています。
蛇や毒虫にかまれたりした際に口で吸いだすというような類でしょう。
私の飼っている犬たちも同様に傷があれば舐めたりしますし、私のささくれや切傷さえも舐めてくれたりします。
奈良時代には朝廷の歴史においても病気の方の治療を目的として、光明皇后という方がある老人の膿を吸い出し病から助けた
という伝承があります。しかも膿が吸い出されて治療が終わると老人から光がさして神々しいお姿に変化したとも言われており
如来様の化身であったと伝承されています。
ストーリーとしてはかなり飛躍した話に聞こえますが、身体に不都合なものを吸い出すことが病を回復させたというエピソードを後世に
伝えたかったのだと思います。
さらに、膿や毒を吸い出すのに皮膚をちょっと切って血と共に吸い出すのがより効果的だという風にされてきました。
やがて、膿や毒だけでは無く、滞っている悪い血(瘀血)を吸い出す(瀉血)事にもなるため、他の病気にも効果的だったとされています(刺絡)
そこからさらに発展し、口で吸い出すよりも何か別の方法で吸い出すことが考えられていきました。
ヒルを使う方法まであったくらいです。
後に、牛の角や瓢箪などの筒状の物を用いて、中に枯草に火をつけたものを入れて、皮膚にくっつけると、火が消え皮膚に吸い付く事を発見します。
多少は火傷を伴なっていたそうですが、当時は病気が治りさえすれば、、、と言ったところかと思います。
こうして医学的に「吸い玉」として方法が発展し紀元前3000年頃には西欧ではすでに実用化されていたと言われています。
近代的な医学が確立されてくる数約年前までは実は吸い玉療法が医学の主流だったそうです。
最も盛んにおこなわれていたのはフランスで次いで、イギリス。
イギリスでは、スカリフィケーション(瀉血)、カッピング(吸い玉)として血を出す、出さないで用途を分けて使用していたそうです。
これがカッピングの始まりと言われています。
歴史の流れに思いを馳せて是非、カッピングの体験に来てみてはいかがでしょうか。
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