NHKにて、6時間睡眠が2週間続くと、2晩連続で徹夜したのと同じような脳の状態になることを確かめた実験結果などを紹介。
睡眠負債が溜まったままでは、認知症や、がんをはじめとする命にかかわるような病気のリスクが高まるので、眠りのリズムを整えることが大切、
とまとめられていました。
週末の寝だめでは睡眠負債を返済できない。
番組では「眠りのリズムを整えることが大事」とまとめられていましたが、
具体的に、手っ取り早く睡眠負債を解消する方法などは紹介されませんでした。
「じゃあ、どうすればいいんだよぉ!?」と感じた人がいるかも知れません。
まず、理解しておくべきポイントは「睡眠不足」と「睡眠負債」は違うということです。
睡眠不足は、ある一日、睡眠時間が短かったために日中、強い眠気などを感じる状態のこと。
一方、睡眠負債のほうは、睡眠不足が積み重なって、自分でも気付かないうちに体調を崩していくような状態を示しているのです。
このあたり、睡眠負債のメカニズムについては以前の記事でも紹介しているので参考にしてください。
『最近の注目ワード「睡眠負債」のメカニズムを知っておこう』
また、誤解しやすいのが、たとえば週末に「寝だめ」をすれば、睡眠負債が返済できると思うことです。
忙しい毎日が続いていると、週末の寝だめで少しは疲れが取れたように感じることもあるでしょうが、
睡眠負債を解消していくことを考えると、実は逆効果とさえ言えるのです。
週末の寝だめといえば、朝寝坊して遅くまで寝てしまう人が多いはず。
でも、毎朝7時には起きている人がお昼近くまで寝坊するような1日の過ごし方をすると、体内時計がズレてしまって、
月曜日の朝起きるのがつらくなったり、睡眠の質を下げてしまうことに繋がりやすいのです。
どうしても週末に睡眠負債を返済したい時には、普段と同じ時間に一度ベッドから出て、
朝日を浴びて朝食を食べ、それから二度寝するほうが、体内時計の狂いを抑えやすいことを覚えておきましょう。
ちなみに、週末の寝だめ習慣自体を改善する場合は平日の起床時刻となるべく同じにするよう心掛けましょう。
遅くとも2時間以内までに起きるのが望ましいですが、いきなり習慣を変えようとして挫折するよりは、
例えば、週休二日で土日が休みの場合など、はじめは二度寝などで長く眠るのは土曜だけにして、
日曜日はウィークデーより遅くても2時間以内に起きて昼間は活動的に過ごして、
夜は少し早めに寝るというように、段階を踏んでいくことをオススメします。
「快眠サイクル」を整えよう!
さて、寝だめがNGとなると、どうすれば睡眠負債を解消することができるのか。
この答えは、NHKスペシャルが提言していたように「眠りのリズムを整えること」しかないのです。
それはつまり、この『世界睡眠会議』が提唱している「快眠サイクル」の大切さにも深く関連しています。
たとえば、眠って最初に訪れるノンレム睡眠が深くなるよう、眠りへのルーティンや眠る環境などを工夫することで、睡眠の質を高めることはできるでしょう。
とはいえ、本当は8時間寝るべき体質なのに、夜更かしが習慣になっていて6時間しか眠れていない、
といった人などは、しっかりと睡眠時間を確保することがとても大切です。
今すぐに自分の「枕の高さ」を見つけて、生活習慣=快眠サイクルを見直すことをオススメします。
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