サウナと温浴で体内変化の実験結果の論文が発表されたので共有します。
結論 温もろう!!
この研究の鍵は「深部体温」です。
体の中心の温度が上がると、体は熱を逃がすために血管を広げ、皮膚に向かう血流を増やします。
すると心臓はより多くの血液を送り出そうとして拍動が速くなります。
座っているだけでも、体の中では軽い運動に似た調整が起きるわけです。
では、なぜ温水浴は深部体温を大きく上げたのでしょうか。
理由は、単純に「水のほうが空気より熱を体に伝えやすい」からです。
さらに、熱を逃がす大きな手段である「汗の蒸発」も関係します。
サウナでは汗が蒸発することで皮膚表面の熱が奪われ、体温上昇にブレーキがかかります。
ところが湯に浸かっていると汗は蒸発しにくく、体は熱をため込みやすくなるのです。
実測でもそれが表れました。
今回の条件では、深部体温の上昇は温水浴で約1.1℃、伝統サウナで約0.4℃、遠赤外線サウナではほとんど変化がありませんでした。
深部体温がより上がった温水浴では、心拍数と心拍出量の増加も大きく、体が強い熱ストレスを受けたことが分かります。
血圧についても特徴があります。論文で目立っていたのは「加熱中」の変化で、温水浴では平均動脈圧がより下がりました。
血管が広がることで血管の抵抗が下がり、血圧が押し下げられる方向に働くためです。
一方で、加熱が終わった後まで血圧低下が続くかどうかは、この研究の範囲では分かりません。
免疫と炎症の反応も、温水浴だけがはっきりしていました。
温水浴の後には、炎症に関わる分子の一つであるIL-6が増え、ウイルスなどを攻撃する免疫細胞や、感染した細胞を破壊するタイプのT細胞にも変化が見られました。