【院長の読書時間】育児や仕事で忙しいあなたへ。私が『アウトサイダー』を"あえて"おすすめする理由
横浜明堂鍼灸治療院です。
育児や仕事、日々のタスクに追われていると、息抜きはついスマートフォンになりがちですよね。
ですが、スマホの操作が長く続くと、首や肩のこりはもちろん、無意識に食いしばってアゴのラインが崩れる原因にもなり、美容的にも良くありません。
今日はそんなあなたに、私のお気に入りの「小説」をご紹介したいと思います。
院長の「心のデトックス」習慣
私自身、寝る前の30分はできるだけスマホを置いて、小説やエッセイを読むようにしています。
スマートフォンのブルーライトで脳を覚醒させてしまうより、紙の上の穏やかな情報に触れるほうが、心と体のリラックスには最適だと感じるからです。
私が今、夢中になっている一冊
『アウトサイダー』 深町 秋生 著
この小説は『アウトバーン』『アウトククラッシュ』と続く三部作で、著者の深町秋生先生の代表作とも言える作品です。
「マル暴」(暴力団対策課)の刑事としての生き様、ヤクザとの危険な距離感、警察としての責務と家族の復讐の間で追い詰められていく主人公の姿…。
まさしく「アウトサイダー(部外者)」です。
なぜ、あえてこの一冊なのか?
正直に言うと、血と暴力の世界がテーマなので、「鍼灸院の先生が紹介する本」としては、あまりふさわしくないかもしれません(笑)。
ですが、私は好きなんです!
深町先生の作品は、そうした過酷な世界で生きる人間だからこそ垣間見える、ふとした愛情や友情が、通常の作品よりも強く心を打ちます。
「醜いもの」が強烈に描かれるからこそ、「美しいもの」が際立つ。 ただ美しいものを表現するだけでは描けない、その強烈なギャップが、深町先生の小説の魅力だと私は感じます。
(ちなみに、こうした骨太な作品では、柚月裕子先生や馳星周先生の作品も大好きです。)
心と体はつながっている
実はこのシリーズ、三部作で終わらず、四作目、五作目と続いています。通常、シリーズが続くと魅力が薄れがちですが、本作はキャラクターがさらに深掘りされていて、読み返すたびに面白いです。
警察小説が好きな方、骨太な表現が苦じゃない方には、ぜひおすすめしたい一冊です。
冒頭にも述べたように、小説を読んで非日常の世界に没頭する時間は、日々のストレスから心を解放する「デトックス」になります。
東洋医学では「心身一如(しんしんいちにょ)」と言い、心と体は深くつながっていると考えます。心がリラックスすれば、体の緊張も自然と解けていくのです。