イライラやキレやすい原因と対策(2024年04月22日 17時48分) 鍼灸師 かわなみこうき

日常生活で急にイライラしたり、キレてしまう経験は誰にでもあります。
しかし、これが頻繁に起こると、人間関係や仕事にも影響を及ぼす可能性があります。
そんなイライラやキレる原因の一つである「低血糖」とその対策について解説します。

軽い低血糖の症状には以下のようなものがあります:

**冷や汗**
**不安感**
**動悸**(心臓の早打ち)
**頻脈**(脈が速くなる)
**手の震え**
**顔色が悪い**(青白い顔)

症状が現れた場合は、ブドウ糖を含む食品(アメや甘いジュースなど)を摂取し、血糖値を上げる必要があります。

感情のコントロールには、アドレナリンというホルモンが大きく関わっています。

アドレナリンは、ストレスがかかると分泌されるホルモンで、心拍数の増加や血圧の上昇など、いわゆる「戦うか逃げるか」の反応を引き起こします。

この反応は自律神経系の一部である交感神経が活性化することによって促されます。

この反応は、短期的な危機に対処するためには有効ですが、長期間にわたってアドレナリンが分泌され続けると、体には負担がかかります。

血糖値が低下しすぎるとアドレナリンが血糖値を上昇させることで、血糖値を一定値に保つ役割を果たします。

しかし、血糖値を上昇させようとするアドレナリンの作用が、イライラやキレやすさを引き起こす原因となります。


**鍼灸による解消法**
イライラやキレやすさの解消には、鍼灸が有効な手段の一つです。

鍼灸は、体の特定のポイントに鍼や灸で刺激することで、リラックス効果をもたらし、ストレス反応を和らげることができます。

低血糖によるイライラやキレやすさの症状は、東洋医学ではしばしば脾(ひ)の機能が弱まることと関連しています。
脾は食物から栄養を取り出し、それを気・血・水・精に変化させる重要な役割を担っています。

この機能が低下すると、体内のエネルギーが不足し、イライラや気分の不安定さを引き起こすと考えられています。

鍼灸施術では、この脾の機能を正常化し、体内の気の流れを改善することで、低血糖による精神的な症状を緩和することが期待できます。

これは、鍼灸が内分泌系のバランスを整え、血糖値を安定させるからです。

鍼灸や食事管理などの適切な対策を行うことで、イライラやキレやすい症状を緩和し、より穏やかな日々を送ってください。