鍼施術は、特有の感覚である「得気」を通じて、私たちの体と心に働きかけます。
得気とは「ズキッ」「ズーンと重い感じ」「グーッ」などいろいろな感覚のことです。
得気は「響き」とも言われます。
この感覚は、鍼が皮膚を通じて体内の特定の点に到達したときに生じるもので、多くの人が治療の効果を実感する瞬間として報告しています。
得気は、鍼が体内の経絡(エネルギーの流れる道)に触れることで生じると考えられています。
この刺激が神経系に作用し、痛みを和らげたり、体のバランスを整えたりする効果があります。
鍼施術における「得気」とは、治療中に感じる特別な感覚のことで、中国の伝統的な鍼灸では、この感覚が治療効果を左右すると考えられています。
しかし、日本では得気を必要としない考え方もあります。
得気を感じなくても、鍼施術は血流を改善したり痛みを軽減したりする効果があります。
施術の効果は人によって異なるため、得気だけでなく、治療後の体の変化に注目することが重要です。
得気の感覚は人によって異なりますが、一般的には温かさ、ひんやりとした感覚、軽い圧迫感、または体の内部での軽い振動として表現されることが多いです。
これらの感覚は、鍼が正しい位置にあることのサインであり、施術が効果的に行われている証拠とも言えます。
以下に、得気の感覚についての情報をまとめました。
**患者側の得気**:
- 酸: 筋肉痛のようなだるさ
- 麻: 痺れるような感覚
- 脹: 腫れぼったい感覚
- 重: 重だるい感覚
これらの感覚は、鍼が正しい位置に刺入されたときに、患者さんが感じることができる得気の表現です。
施術効果を高めるためには、これらの感覚を引き出すことが重要とされています。
また、鍼をゆっくりと刺入することで、強烈な得気ではなく、ゆったりとした得気を感じやすくなるとも言われています。
鍼施術を受ける際には、これらのポイントを意識して、得気の感覚を体験してみてください。
鍼施術の効果をより深く実感することができるはずです。
得気の感覚は、単に心地よいだけでなく、施術効果があることの指標でもあります。
得気があると、体の自己治癒力が活性化し、血流が改善され、緊張が解放されると言われています。
これにより、慢性的な痛みや疲労、ストレスなどの症状が軽減される可能性があります。