頭痛の位置から読み解く体のサインと対処法(2024年05月10日 11時00分) 鍼灸師 かわなみこうき

頭痛は単なる不快な症状ではなく、体が発する重要なサインです。

東洋医学では頭痛は単に頭部の問題ではなく、体全体のバランスと深く関連していると考えられています。
頭痛は、体の他の部分、特に臓腑の不調と密接に関連しているとされています。

頭痛の位置が体のどの部分に不調があるかを示す手がかりとされています。

【後頭部の痛み】
後頭部の痛みは、首や肩の緊張が原因で起こることが多いです。
長時間のデスクワークやストレスが、この痛みを引き起こすことがあります。
また、水分のバランスやホルモンの不調が影響している可能性があります.
対処法としては、首や肩のストレッチ、温めること、そしてリラクゼーションが効果的です。

【目の奥や頭頂部の痛み】
肝の機能不全が、目の奥や頭頂部の痛みを引き起こすことがあります。
過度の怒りやフラストレーションが肝に負担をかけるとされています。
リラックスする時間を作り、適度な運動を心がけることが大切です。

【頭全体を締め付けるような痛み】
湿痰と関係していると考えられています。体内の水分バランスが崩れた状態を指します。
食生活の見直しや、適度な運動が推奨されます。

【前頭部の痛み】
胃腸の不調が前頭部の痛みの原因となることがあります。
食べ過ぎや消化不良が原因であることが多いため、食事の内容を見直し、消化に良い食べ物を選ぶことが助けになります。

【側頭部の痛み】
肝や胆の問題と関連しているとされ、怒りやフラストレーションが原因であることが指摘されています。
ストレスを溜めないような生活やリラックスする時間を作る、適度な運動を心がけることが大切です。


**灸による対処法**

【後頭部の痛み】
手にある後谿や足首にある申脈

【目の奥や頭頂部の痛み】
足にある大衝や足首にある中封

【頭全体を締め付けるような痛み】
膝にある陰陵泉や脛にある豊隆

【前頭部の痛み】
足首にある解谿や肘にある曲池

【側頭部の痛み】
足の小指側にある足臨泣や手首の少し上にある外関


上記のツボにプラスして「合谷」というツボにお灸を据えると効果が上がる可能性が高まります。
合谷は、どのタイプの頭痛の緩和にも役立つとされています。

これらの情報をもとに、自分の生活習慣を見直し、適切な対処法を見つけてください。

頭痛をきっかけに、より良い生活習慣を身につけましょう。

なかなか改善されない頭痛をお持ちの方は、ぜひご相談ください。