
「変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減って変形し、痛みが出る病気です。」
きっと、こう答える方が多いでしょう。
でも―――こんな疑問を持ったことはありませんか?
➡「膝が大きく変形しているのに、痛みなく過ごしている人がいるのはなぜ?」
➡「逆に、軽い変形なのに強い痛みに悩む人がいるのはなぜ?」
実はここに、膝の痛みの本当の原因が隠されています。
膝の痛みの根本にあるのは「膝関節が不安定であること」です。
ただし、この“不安定”という言葉は曖昧です。
➡どの動きのときに不安定なのか?
➡どの組織に負担がかかっているのか?
➡人によってなぜ違うのか?
ここを正しく見極められるかどうかで、その後の経過は大きく変わります。
膝関節はもともととても不安定な構造をしています。
それを支えているのは以下の組織や連携です。
・半月板や靭帯、関節包、関節液
・筋肉や腱、脂肪体、筋膜、皮膚
・股関節や足首、体幹との連動
これらがバランスを保つことで、膝は安定し動けるようになります。
ところが、このバランスが崩れると膝は不安定になり、体はそれを補おうとします。
➡水がたまる(関節液で安定させようとする)
➡骨棘ができる(接地面積を増やして安定させようとする)
この繰り返しが進むと、やがて軟骨のすり減りや変形が目に見える形で現れ、痛みへとつながっていきます。
つまり―――
「変形が進んでも安定していれば痛みが出ない人もいる」
「軽度の変形でも不安定だと痛みが強くなる人がいる」
という違いが生まれるのです。
もちろん、医学的治療は大切です。
➡ヒアルロン酸注射 → 滑走性を改善し、動きを楽にする
➡人工関節置換術 → 強い痛みを軽減し、活動量を増やす
これらは非常に効果的ですが、どちらも「一時的な症状緩和」や「重度になってからの対応」が中心です。
当院が重視しているのは、「どのタイミングで膝が不安定になり、どんな動きで余計な負担がかかっているのか」を見極め、その原因を解決すること。
変形性膝関節症の根本原因は「膝関節の不安定さ」にあります。
だからこそ、
・自分の膝が どの動作で不安定になるのか
・それが どの組織に負担をかけているのか
を明確にし、その場しのぎではなく再発しにくい膝をつくることが大切です。
膝の痛みを「変形だから仕方ない」と諦める前に、“安定性を取り戻す”という視点をぜひ持ってみてください。
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