たまに「背中の後ろで腕が組めないんです」と言われることがあります。
いわゆる結髪動作(髪を結う)、結滞動作(帯を結ぶ)によって
背中に上下から手を回して手を掴む動作です。
肩に痛みがないけど、背中の後ろで腕が組めないのはなぜでしょうか?
それは結滞動作がうまくできていない事にあります。
身体が硬いから出来ないというより、
肩の「後方関節包」が硬くなっていることが要因です。
関節包は丈夫な袋のような組織で関節を包んでいます。
これによって関節を安定させスムーズな動きをサポートしています。
肩関節には前方、後方、上方、下方と関節包が存在し
中でも後方関節包は比較的柔軟性に富んだ組織です。
後方関節包は五十肩の拘縮期に移行すると
肥厚、短縮し関節の隙間が狭くなりつまり感や痛みに関係します。
また、後方関節包が硬くなることですぐ近くに走行する小円筋という
「腕を外側に捻る」筋肉も硬くなり結滞動作に必要な腕を内側に捻る
動きが強く制限される為、後方関節包を緩めるのは結滞動作や
五十肩の改善に繋がります。