現代は西洋の靴文化の影響により、踵で着地する歩行がほとんどです。
踵で着地する歩行の何がいけないのでしょうか?
まず、人間が持つサスペンション機能である足裏のアーチが潰れ
それにより足底腱膜炎、外反母趾、
モートン病の原因になることがあります。
また、地面の反力の軸がズレて膝や股関節の痛みに
関係することがあります。
本来は母指球、小指球、踵の3点で支え安定させることで
足底腱膜がピンと張りアーチがグッと引き締まります。
そして衝撃を吸収し推進力を生み出し重心が水平に移動するため
歩行のエネルギー効率が良いものです。
これが踵着地になると、足裏のアーチが潰れ地面からの衝撃が吸収できず
重心は上下に動き推進効率が良くないものになります。
踵着地のもう一つの問題は、「脳」を疲弊させることです。
踵の着地は物理的に1点しか支点がなく
着地のたびに身体は不安定になります。
我々には違和感に感じない不安定さでも、この不安定さの修正の為
バランスや生命維持の中枢の「脳幹」や運動の司令塔の「小脳」が疲弊し、
脳の貴重なリソースの消費、加齢により反射速度が落ちると補正作業が
追いつかなくなり老化が加速すると言われています。
踵着地をしない歩き方として意識的に小指球、母指球から着地し
最後に踵で着地することが大切です。
靴は必要不可欠な為、靴選びが重要になります。
1.つま先は0.5~1cmの余裕を持たせ指を自由にする
2.つま先立ちできる柔軟性があるか。靴の中でグー、チョキ、パーができるか
3.インソールは土踏まずを過剰に持ち上げないよう低いものにする
4.クッション性が高すぎないものにする
靴紐を結ぶ時は一度足の指をグーにしてからパーで広げた状態で結び
裸足のような自由な状態が本来の足の機能を活かすポイントです。