先日祖母が数え98で他界し
先週無事に葬儀を終えることができました。
母方の祖母と同じエイプリルフールが命日となりました。
ここ数年、
ここ数ヶ月の父にはただただ尊敬の念しかなく
祖母は亡くなる前日には花見に行き
亡くなる当日も自宅で朝食を食べ
施設に入ることなく生涯を終えました。
9年前に祖父が施設にて他界した際
父にはただ後悔しかなかったのだと思う。
祖父は脳梗塞を繰り返し
最後は脳出血
庭で盆栽をしていて倒れたところを父が見つけ
救急車で運ばれ
幸か不幸か助かった
というのは後々思い知らされることになるのだけど
病院、介護施設を転々とし寝たきりで10年近くになった
天寿という言葉がある
今の医療は助からないはずのものも助けてしまう
けど、それは本当に助けたことになるのだろうか?
施設では完全管理
好きなものを食べれるわけでもない
外に自由に出れるわけでもない
完全なカロリー計算
死ぬに死ねない寝たきりの日々
自宅で寝たきりの人を世話をするというのは
本当に大変なことだと思う
けど、それをできなかった自分への後悔
納得がいかないことを繰り返さない姿勢。
祖母は数年前からよく転ぶようになった
何度か骨折もした
それを整復しながら筋力を衰えないように
とにかく自分の足で動けるようにと
ボケないようにと
ちゃんとご飯も自分で作るように
お医者さんとも戦った笑
今の世の中の常識となりつつある
施設で終える生涯ではなく
自宅で過ごしきる人生を
それでも認知症の症状はここ数ヶ月ひどくなり
足も弱くなりだした
亡くなる10日ほど前に婆ちゃんに会いに寄ったら
あーともちゃん来てくれたんけ
お菓子食べていき
足の付け根が痛くてね。と
私は婆ちゃんの入れてくれるお茶が好きだった
一番美味しかったから
いつもあのタイミングは凄いと思って見ていた
お湯を冷ます時間
お茶の葉の量
あの姿勢、タイミング
おしゃべり好きな心配症のばあちゃんは
どんなに口が動いていても
勝手に動く手のタイミングはいつも完璧だった
美味い……
おかわり
美味い………
おかわり
美味い……
婆ちゃんが入れてくれるあのお茶はもう二度と飲めない
婆ちゃんの棺に
メモに走り書きしたメッセージを。
人が生き抜けるのは
誰かのおかげ
産まれる時も
誰かのおかげ
そうやって繋がりあって巡っていく
父がした挨拶に
本物と偽物の違い、という問いかけがあった
父は貫き通し
本物にした
子は親の背を見て育つ
いくつになっても父は父
改めて凄い父だなと思う。
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