サロンでリンパマッサージを受ける時に、「これは医療的なリンパマッサージではありません」という説明をされることがあると思います。さらっと聞き流されている方も多いと思うんですが、そもそも、医療的なリンパマッサージって何ぞや?って疑問を持たれる方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
大きな総合病院などにはリンパ浮腫外来という専門外来をしている所があって、そこでMLD(manual lymph drainage/用手的リンパドレナージュ)をしてくれたり、圧迫装具・着衣を作ってくれたり、運動療法や日常生活の注意なんかをしてくれるんですが、そもそも医療的なリンパマッサージするには医師からの指示が必要になったりします。意外とやってはいけない人が多いんですよね、リンパマッサージって。
浮腫が起きている原疾患の鑑別というのが必要で、内科的疾患で浮腫んでいるなら先ずはその治療が必要になってきます。全身性の浮腫には心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫があるけれど、心性浮腫でリンパマッサージなんか行った日には循環血液量が増えてうっ血性心不全が悪化したりするので、主治医の先生がやってもいいよって言ってなければ、とても出来ませんね。何かあっても責任取れないし。
局所性の浮腫にも静脈性浮腫、リンパ性浮腫があるけれど、静脈血栓なんかは絶対にリンパマッサージをしてはいけない(血栓が飛んでしまうから)事になっているので、こちらも注意が必要ですね。
蜂窩織炎などの急性炎症がある時も、前述の心性浮腫やうっ血性心不全の時にも、足の静脈性の病気(静脈炎とか深部静脈血栓とか)の時にも、それから悪性腫瘍(緩和ケアとかリンパ郭清後とかになると話しは別)とかも。そんなこんなで意外と適用範囲が狭いのが医療的リンパマッサージです。
そういうヤバい医療機関に受診が必須みたいな浮腫じゃなくて、塩分とりすぎた! とか、アルコール飲みすぎた! とか、立ち仕事の時間が長くてね…、みたいな時には、医療的ではないリンパマッサージが有効だと思います。浮腫みがあるとだるいし、疲れやすいし、見た目的にも気になると思いますので。そんな時にはサロンのリンパマッサージを試してみてください。
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