内巻き肩は、身体を横から見た時に肩が前に巻いている状態です。
解剖学的に細かく言うと肩甲骨の外転だけではなく、下方回旋や前傾などの複数の要因が
ありますが、今回は特に外転の動きに注目して解説していきます。
まず肩甲骨という背中にある板状の骨は身体と関節しているわけでなく、
筋肉によって引っ張られて、身体に固定されています。
身体と直接関節していない分、自由に可動する特性がありますが、
逆に言うと、筋肉の引っ張られ方のバランスが悪いと
正しい位置から大きくズレてしまいます。
内巻き肩の場合で言うと
肩甲骨の外転の動きに関与する筋肉である小胸筋と前鋸筋などが短縮し、
逆に内転の動きに関与する僧帽筋の上部や菱形筋が延長している状態になります。
延長している筋肉は伸ばされっぱなしのストレスにより、背部に不調が現れてきます。
内巻き肩を改善するためのポイントとしては、
短縮している筋肉を緩めることと、延長している筋肉を強化し、
正しい位置で力を働かせやすくすることが重要となります。
例えば、内巻き肩の人に対して、一般的なもみほぐしのように
肩甲骨まわりなどの背部ばかり緩めると、
一時的には血流が良くなり、コリなどが楽に感じるかも知れません。
しかし、元々伸びすぎている筋肉がさらに緩んだ状態になるので、
内巻き肩が余計にひどくなり、結果的に元より悪い位置に肩甲骨が移動してしまうことになります。
さらに内巻き肩になると腕の重さが前になるので、身体全体が前に曲がる猫背姿勢にも繋がりやすいので、
緩める、緩めない、強化する、強化しないという選択をしっかりとすることが重要かと思います。
少しややこしい話でしたが、『内巻き肩の人は背中がしんどくなるけど、
背中ばっかり揉んだり緩めても根本的には解決しないし、悪化する可能性アリ!』
ということです。
ただ癒されたいという方はリラクゼーションメニュー。
姿勢の根本を理解し、改善したいという方は整体メニュー。
癒されたいし、改善もしたい!というかた向けに
メニューを作成中ですので、少々お待ち下さい。