「疲れが抜けない」「やる気が出ない」
「肩こりや頭痛がひどくなる」
ちょうど今のこの時期、そんな声をよく耳にします。
夏の疲れが残ったまま気温だけが変わり、
体がついていけていないサインかもしれません。
実はその不調、暦や月の巡りと
関係しているかもしれません。
明日、9月9日は「重陽の節句」として知られています。
…でも実はそれ、少し違うんです。
本当の重陽の節句は10月19日(月)。
旧暦でいうと9月9日にあたる日です。
え、そうだったんだ、と思われた方も
いらっしゃるかもしれません。
もともと五節句は旧暦の行事で、
新暦に変わった際に日付だけがそのまま
移されてしまったためなんです。
そして興味深いことに、この10月19日は
月がちょうど上弦(半月)を迎える日でもあります。
シンミガクが大切にしている「天人合一」、
人の体は自然や月の巡りと切り離せない
という東洋の智恵にも通じるお話です。
重陽は「陽」が極まる日、上弦の月は
満ちていく途中の"陰"のリズム。
この陰陽の重なりが、体を整える上で
大切な節目だとされてきました。
重陽の節句には、菊も深く関わっています。
平安時代、女性たちは前の晩に菊の花を綿で覆い、
夜露と香りを移した綿(被綿・きせわた)で
翌朝、肌を清めるという習慣を持っていました。
菊の香りには心を落ち着かせる働きがあるとされ、
薬膳でも菊花は目の疲れや余分な熱を鎮める
生薬として親しまれてきました。
そもそも重陽の節句は、奇数の中でも最大の
「9」が重なることから、中国では
おめでたい日とされてきました。
その一方で、陽が極まりすぎることへの
用心から、邪気を払い、不老長寿を願う
日でもあったのです。
とはいえ、9月9日も陽の数字が重なる
めでたい日であることに変わりはありません。
体は、月の満ち欠けと同じように
一定のリズムで巡っています。
そのリズムがどこかでズレてしまうと、
こうした形で小さなサインが出ることがあります。
シンミガクでは、神職としての視点と中医学、
その両方から、そうした"見えない不調"の
理由を一緒に紐解いていきます。