普通にトレーニングするときのことを思い出してください。
トレーニングマシンなどに対して、自分の意志で力を入れて筋肉を動かしていくのがイメージできませんか?
一方、
PNFは、患者さんが動かす方向に対して、施術者が徒手で抵抗を加えていくのが大きな特徴です。
つまり、
患者さんが自分の意志で力を入れていく前に、動かす方向に対して「反射」がまず発生しているのです。
これがいわゆる神経に対してのアプローチになるのです。
― PNFは、感覚神経と運動神経が働いている状態で筋肉を動かしていきます ―
例えば、
脳から「腕を曲げろ!」と腕の筋肉に対して神経を通して指令を送ります。すると、その指令に従って筋肉が反応し、腕が曲がります。この「遠心性」の神経の流れが、いわゆる運動神経。
一方、PNFでは「求心性」の神経が先に働きます。
先程と同様に、右腕を曲げようとする時、動く前に施術者があなたの右手首にそっと抵抗をかけます。この時、あなたの脳には触れられた右手の先から施術者からかけられている抵抗の強さや力の方向などの情報が伝わっています。この求心性の神経が感覚神経です。
それから、
「(抵抗に対して)腕を曲げろ!」と脳からの指令が運動神経を通して筋肉に送られます。よって、PNFで働く神経は「求心性」から「遠心性」へ流れていると言えます。
これを道路に例えれば、
通常のトレーニングは、一方通行(1車線)の道路であるのに対して、PNFは2車線で、反対方向にも進む事ができるという感じです。
筋肉は、神経につながっていて初めて動くわけですから、この神経がより促通することで筋肉が発達して動きやすさが出てきます。通常のトレーニングよりも神経の流れが良くなることから、少ない回数でも効果を発揮するといわれています。
また、
徒手で抵抗という特性から、患者さんの出す力に合わせてトレーニングができるので、筋肥大するほどの高負荷でなく、細くしなやかな筋肉の形成となっていくのが特徴である。
※PNFでトレーニングを進めていくと・・・
より「求心性」~「遠心性」の神経の流れが活性化していき、それに反応する筋肉もより働きやすくなることで、トレーニング効果、柔軟性をも高めてくれます。
― 反応が鈍くなっていかないよう気を付けましょう! ―