1. はじめに|その腹痛、ストレスが原因かもしれません
「検査では異常なしと言われたのに、お腹が痛い」
「大事な予定の前になると腹痛が起きる」
このような症状は、ストレス性の腹痛の可能性があります。
現代社会では、仕事・人間関係・環境の変化など、知らないうちにストレスを抱えがちです。
その影響は心だけでなく、腸にも強く表れます。
ストレス性腹痛は、正しく理解し、対策すれば改善できる症状です。
まずは原因から見ていきましょう。
2. ストレス性腹痛とは?医学的な位置づけ
2-1. 機能性腹痛とは
ストレス性腹痛の多くは、
「機能性腹痛」と呼ばれる状態に分類されます。
これは、
内視鏡やCTなどの検査では異常がない
しかし痛みや不快感がある
という特徴があります。
代表的なものに、**過敏性腸症候群(IBS)**があります。
2-2. 心因性腹痛の特徴
ストレスが原因の腹痛には、次のような特徴があります。
緊張すると痛くなる
リラックスすると軽くなる
日によって症状が変わる
つまり、「体の異常」ではなく、自律神経の乱れが関係しているのです。
3. ストレスで腹痛が起こるメカニズム
3-1. 自律神経の乱れ
自律神経は、
交感神経(緊張・活動)
副交感神経(リラックス)
の2つでバランスをとっています。
ストレスが強いと、交感神経が優位になり、腸の動きが乱れます。
すると、
腸が過剰に収縮する
ガスがたまりやすくなる
痛みを感じやすくなる
といった状態になります。
3-2. 脳腸相関(Brain-Gut Axis)
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、脳と密接につながっています。
不安や緊張があると、
脳からの信号が腸へ伝わり、腹痛が起きます。
これを脳腸相関といいます。
つまり、ストレス性腹痛は
「気のせい」ではなく、科学的に説明できる現象なのです。
4. ストレス性腹痛の主な症状
キリキリ・シクシクとした痛み
下痢や便秘を伴う
お腹が張る
試験や会議前に悪化
夜は軽くなることもある
症状は波があり、慢性化することもあります。
5. ストレス性腹痛になりやすい人の特徴
真面目で責任感が強い
完璧主義
周囲に気を遣いすぎる
睡眠不足
常に緊張している
心と体はつながっているため、
性格傾向も影響することがあります。
6. ストレス性腹痛のセルフチェック
以下に当てはまる場合、ストレス性の可能性があります。
緊張すると腹痛が起きる
休日は楽になる
検査では異常なし
ストレスが強い時期に悪化
ただし、強い痛みや出血がある場合は必ず医療機関へ相談してください。
7. ストレス性腹痛の対策【生活習慣編】
7-1. 呼吸法・リラックス法
腹式呼吸は、副交感神経を高める効果があります。
鼻からゆっくり吸う
お腹を膨らませる
口からゆっくり吐く
これを1日数分行うだけでも、腸の緊張が和らぎます。
7-2. 食事の見直し
刺激物(カフェイン・アルコール)を控える
よく噛んで食べる
発酵食品を取り入れる
腸内環境を整えることも大切です。
7-3. 睡眠の質を高める
睡眠不足は自律神経を乱します。
寝る前のスマホを控える
同じ時間に寝起きする
基本的な生活リズムが重要です。
8. 医療機関での治療法
症状が強い場合は、
整腸剤
抗不安薬
漢方薬
などが処方されることがあります。
心療内科や消化器内科で相談できます。
9. 鍼灸・東洋医学的アプローチ
鍼灸では、
自律神経を整える
腹部の緊張をゆるめる
血流を改善する
といった方法でアプローチします。
体全体のバランスを整えることで、
ストレスに強い体づくりを目指します。
10. 放置するとどうなる?
放置すると、
慢性化
不安感の増強
生活の質の低下
につながることもあります。
早めのケアが大切です。
11. まとめ|心と腸を同時に整えることが鍵
ストレス性腹痛は、
心理的ストレス
自律神経の乱れ
腸の過敏反応
が重なって起こります。
「我慢する」のではなく、
心と腸の両方を整えることが改善への近道です。
無理せず、できることから始めていきましょう。