科学的根拠で解説!効率的な脂肪燃焼はどっち?「HIIT」vs「LISS」
「今年こそ本気で痩せたい」——そう決意しても、ネットやSNSにはさまざまなトレーニング情報があふれ、「結局、何が一番効率的なの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
脂肪燃焼を目的としたトレーニングで近年特に注目されているのが、「HIIT(高強度インターバルトレーニング)」と「LISS(低強度持続性運動)」です。
今回は、最新の科学的根拠をもとに、それぞれの特徴・効果・どんな人に合うのかをトレーナー目線でわかりやすく解説します。
HIITとLISSの違いとは?
まず、それぞれの運動スタイルの基本をおさえておきましょう。
HIIT(High-Intensity Interval Training)
強度の高い運動と短い休憩を交互に行うトレーニング法です。短時間でも高いエネルギー消費が期待でき、特に「アフターバーン効果(EPOC)」によって、運動後も脂肪燃焼が続くのが大きな特長です。
LISS(Low-Intensity Steady State)
ウォーキングや軽いジョギングなど、一定の強度で長時間行う運動です。心拍数を抑えたまま長時間継続することで、脂肪を主なエネルギー源として使いやすく、初心者でも始めやすいのが魅力です。
科学的な視点から見た脂肪燃焼効果
複数の研究で、HIITとLISSの脂肪燃焼効果は以下のように比較されています。
カロリー消費量
HIITは短時間でも高強度で行うため、LISSよりもカロリー消費が大きくなりやすい傾向があります。
アフターバーン効果(EPOC)
HIITでは、運動後も酸素消費が続き、安静時より高い代謝が数時間持続します。これにより、トレーニング終了後も脂肪燃焼が促進されます。
脂肪利用効率
LISSは脂肪をエネルギーとして使う割合が高く、長時間続けることで脂肪燃焼に貢献します。
最新のメタ分析では、HIITの方がわずかに体脂肪減少に効果的とする報告もありますが、その差は小さく、個人の体力や習慣によって最適な方法は異なります。
目的別・おすすめの選び方
どちらのトレーニングを選ぶべきかは、あなたのライフスタイルや運動レベルによって変わります。
HIITが向いている人
忙しくて運動時間が取れない
短期間で変化を出したい
心肺機能と筋力を同時に高めたい
ある程度の運動経験がある
HIIT例:
20秒運動+10秒休憩を4種目(バーピー、スクワットジャンプ、マウンテンクライマーなど)×3〜5セット
LISSが向いている人
運動初心者
関節や心肺への負担を減らしたい
無理なく継続したい
リラックスしながら運動したい
LISS例:
速歩きのウォーキング(30〜45分)や軽いサイクリング、水泳など
結論:最も効果的なのは「継続できる運動」
HIITもLISSも、脂肪燃焼効果が科学的に認められたトレーニングです。どちらか一方が絶対に優れているというわけではなく、「自分にとって続けやすいもの」を選ぶことが最も大切です。
体脂肪の減少には、「強度」も「継続」も両方が必要。ライフスタイルや体力に合わせて無理のない方法を取り入れ、少しずつ運動を習慣化することが、理想の体への近道になります。
