2019年12月11日 更新
猫背が招く顔のむくみやたるみは、正しい姿勢で改善しよう!
老け顔の理由は猫背?背筋を伸ばしてスッキリ顔になろう
日本人の約7割は、猫背だといわれています。パソコンやスマホが浸透している現代では、どうしても背中を丸めてうつむきかげんになりがちに。そのため、生活スタイルそのものが猫背を招いているといっても過言ではありません。そして猫背は、見た目の悪さはもちろん、カラダにさまざまな悪影響を及ぼします。女性の大敵である顔のむくみやたるみも、猫背が原因の一端ともいわれているのです。鏡を見て老化とあきらめる前に、まずは少しでも猫背を改善することをおすすめします。
猫背の原因
猫背は医学的に「脊柱後湾症」と呼ばれ、背中が後方に丸く曲がり、首が前に出た状態を表します。背骨は横から見るとS字になっているのが本来の姿ですが、この生理的な湾曲が崩れている場合、そのほとんどが猫背になります。
猫背の原因は人それぞれ異なりますが、主なものとしては骨盤のずれ、背筋の衰え、運動不足、生活習慣等が挙げられるでしょう。また、デスクワークが多い人やスマホ依存の人も、無意識に背中が丸くなっていることが多いようです。
猫背の影響~顔のむくみやたるみ~
猫背によるカラダへの弊害はいろいろあります。たとえば頭痛や眼精疲労、肩こり、手足のしびれ、腰痛、便秘、冷え、太りやすい等が代表的でしょう。さらにこうした身体的なものの他、落ち込みやすかったり、考えがネガティブになったりと精神的な影響も見られます。そしてあまり知られていませんが、多くの女性が悩む顔のむくみやたるみも、猫背が原因となっている場合があるのです。
姿勢が悪くなると血液やリンパの流れが滞り、これによって「むくみ」が起こります。また、背中の筋肉が後頭部を通して引っ張りあげている表情筋(顔の筋肉)は、姿勢悪化によって背中の筋肉が衰えると凝り固まってしまい、リフトアップ効果が弱まってしまうのです。さらに猫背は、頭が前方へ倒れた状態のため、重力が顔の筋肉に直接影響します。すると皮膚がたるんでしまい、ほうれい線が目立つようになってしまうことにも……。
2つの改善ケア方法
顔のむくみやたるみを予防するには、まず猫背をなおすことが大切です。猫背の人は正しい姿勢をしっかり身につけることで、改善を図ることができます。そのための方法として、最後におすすめの体操と座り方をご紹介しましょう。
<猫背改善体操>
四つん這いになり、足を肩幅に広げましょう。そのまま、お腹を上に引き上げて背中を思いきり丸めてください。次に、一気に背中を落として背中を反らせ、そのまま1分間キープします。
<座り方>
骨盤を土台にして骨盤を広げましょう。骨盤全体で座るイメージで椅子に腰かけると、楽に座ることができるはずです。同時に、背筋が無理なく伸びるため、正しい姿勢を保つことができます。
◆執筆:青島幹子
◆監修◆
医師・医学博士
原田文植(はらだ ふみうえ)先生
1971年、大阪生まれ。医師、医学博士、内科認定医、認定産業医、スポーツ健康医、在宅医療認定医。大阪医科大学卒業後、大阪府済生会中津病院血液リウマチ内科、国立感染症研究所を経て2008年より蔵前協立診療所所長として、地域医療に従事。年間のべ約2万人を診療している。著書に『病は口ぐせで治る!』(フォレスト出版)がある。 ホームページ