2019年12月11日 更新
骨盤の歪みは下腹ぽっこり、体調不良にもつながる!?
産後太りの原因は骨盤の歪み?体調不良にもつながる!?
妊娠中に太るのは、ごく自然なこと。しかし、出産後、体重は順調に減っているのに体型が元に戻らないこともしばしばあります。妊娠・出産を経たママの骨盤は、大きく歪んでいることも少なくありません。それが産後太りや様々な体調不良を引き起こしていることもあるのです。
骨盤が歪むと・・・下腹ぽっこり!転びやすく!腰痛やひざが痛む
骨盤は内臓を支える要。骨盤が歪むことで内臓が下がり、下腹ぽっこり、お尻や太ももに肉がつき下半身デブになりがちに。つまり下半身のスタイルアップを叶えるなら、骨盤の歪みを治すことが重要なんですね。
骨盤の歪みには〈前後の歪み〉〈左右の歪み〉〈ねじれ〉の3タイプがあります。
骨盤が前傾している方は反り腰の姿勢になり、腰痛や下腹が太りがちに。後に傾くと猫背やぽっこりお腹になりがちに。そして左右に傾いていると、背骨が曲がって片方の腰や膝に負担がかかりやすくなってしまいます、。最も多いのはねじれで、ほんのわずかねじれただけでも、腰痛やひざの痛みを引き起こすことも少なくありません。また、骨盤が歪むと血管やリンパ管の流れが悪くなり、むくみや肩・首のこりを招くこともあります。
骨盤の歪みを改善させることで正しい姿勢になり、疲れにくい体になります。肌質改善や便秘改善、むくみ改善にもなるので、一度自分の骨盤をじっくり見つめてみましょう。
そもそも骨盤の歪みって?
お腹の赤ちゃんは、お母さんの狭い骨盤を通り抜けて生まれてきます。このため、妊娠すると骨盤を広げて赤ちゃんを通りやすくする「リラキシン」と呼ばれるホルモンが盛んに分泌されるようになります。妊娠中のトラブルとして多くの妊婦さんが悩まされる腰痛は、このリラキシンによって骨盤が緩むことも大きな原因のひとつとされています。また、骨盤の底には「骨盤底筋」と呼ばれる筋肉の塊があり、子宮や膀胱などの骨盤内臓器を支えるだけでなく、骨盤をしっかり固定する働きも担います。妊娠中は大きくなった子宮がこの骨盤底筋を圧迫しているため、産後は骨盤底筋のゆるみが目立つように……。これが骨盤の歪みの原因になることもあります。
さらに、骨盤の歪は次のような日常生活上の様々な動作によって助長されることもあります。
・足を組む
・バッグを同じ肩にばかり掛ける
・立つときに片足に重心を掛ける
・頬杖をつく
・片側だけで噛む
・アヒル座り(ぺたんこ座り)
産後は慣れない赤ちゃんのお世話に夢中になるあまり、このような不自然な姿勢を無意識のうちに取ってしまうことも多く、授乳や抱っこで体の左右どちらかに負担がかかることによって、骨盤の歪みに拍車がかかることも少なくないのです。
骨盤の歪みをセルフチェック!
・鏡を見ながら骨盤に手を置き、左右の手の位置が同じかどうか見てみましょう。手の位置が平行でないなら、あなたの骨盤は歪んでいるかもしれません。
・目をつぶってその場で足踏みを50回します。最初の位置よりも足の位置が動いていたら骨盤が歪んでいる可能性があります。
・仰向けに寝てリラックスし、かかとを少し開けて両足を伸ばします。左右のつま先のどちらかが傾いていたら骨盤に歪みがあるかもしれません。
緩んだ骨盤底筋を鍛える運動をして骨盤ケアを!
産後に骨盤が歪んでいるのは仕方ないことです。妊娠・出産を頑張った勲章と考えてよいでしょう。産後はリラキシンの分泌量が徐々に減少していきますが、大きな子宮に圧迫され続けた骨盤底筋は緩んだまま。一か月検診で会陰切開や産道の傷が回復していることを確認できたら、骨盤底筋を鍛えるケアを始めましょう。骨盤底筋を鍛える運動は様々ありますが、産後の育児中でも手軽に続けられることが重要。難しいエクササイズはせず、お尻に力を入れて引き締めて、緩めて……を繰り返す運動をしてみましょう。授乳中でも横になっているときでも手軽に行うことができます。一方、体に不調を感じる方は、整体やカイロプラクテイック、マッサージなど、プロによる施術を受けてみてください。一度の施術で変化を実感できることもありますが、骨盤が正しい位置に戻るまで通うのがおすすめです。
骨盤調整はスタイルアップに効果大
「骨盤調整」って気になってはいるんだけど、本当のところどういいの? と思っている方も多いことでしょう。そこで、骨盤調整ですぐに体が変わったという方がどのぐらいいるのか調べてみたところ、320人中約1割。では、どう変わったのか聞いてみると「下腹がへこんだ」「お尻がキュッと上がった」「背筋が伸びた」「腰回りの肉が落ちた」「ワンサイズ下のジーンズが入った」「姿勢が良くなった」など、スタイルアップに成功した方が多くいました。なかには身長が伸びたという方も。どうやら骨盤調整はスタイルアップに効果的なようです。
さっそく骨盤の歪みをリセットして、スタイル美人を目指してみては?
◆◆監修◆◆
内科医・公衆衛生医師
成田亜希子(なりた あきこ)先生
2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。二児の母でもある。