美容鍼（びようしん・びようばり）
肌荒れの改善、バストアップ、スリミングといった美容を目的として行う鍼全般を指します。顔に直接鍼を施す場合は、全身の鍼と区別するために「美顔鍼（びがんばり）」と呼ばれ、美容目的の鍼は美顔鍼を指すことが多いようです。美顔鍼は通常全身に使う鍼よりも細いタイプを用い、内出血をしやすい部位を避けて刺鍼。気の流れが整って新陳代謝が促され、なおかつ筋肉にも作用するため、リフトアップやむくみ、シワ、くすみの改善などが期待できます。また、鍼は普段のお手入れでは届かない肌の奥の組織を直接刺激することから、結果が出るのが早いのも大きな魅力となっています。美容鍼は古代中国の美容法のひとつですが、現在世界で流行している美容鍼はアメリカから始まったとされています。
痛み・副作用が少なく安心な美容鍼
人の顔にはたくさんのツボがあります。それらのツボを刺激することで、普段あまり使っていない筋肉や加齢で鈍った筋肉を活性化させていくのが美容鍼です。
筋肉の硬さや血行など個人の状態にもよりますが、鍼を刺してから平均して2～10分程度置いた後、鍼を取り除いていきます。鍼というと痛みが気になる人も多いかと思いますが、鍼の太さは髪の毛程度。0.14～0.18mmほどの細い鍼を、皮膚の厚みや部位に応じて使い分けます。鍼を刺す深さは1mm程度で、刺した時の感覚は虫に刺されたようにチクッとすることもありますが、大きな痛みはありません。まれに「響く」ような感覚を受けることがあります。
鍼は古来からの安全な治療法としてWHOにも認められており、薬を使うこともありません。施術に使用する鍼は使い捨てのものが多く、衛生的にも安全が徹底されています。
鍼治療は体の防衛反応を利用して美容効果を得るため副作用がないこと、皮下組織を直接刺激するので即効性が高いこと、2週間～1か月の持続力があることから、安心で安全な施術方法として知られています。
鍼を用いる美容鍼では、人によってごくまれに内出血を起こす場合がありますが、これは顔に無数に通っている毛細血管を鍼が傷つけてしまうことがあるためです。施術自体に悪影響はなく、個人差はありますが大抵1週間程度で自然に消えていきます。
即効性の高い美容法
美容鍼はその即効性の高さに注目が高まっています。顔の筋肉にダイレクトにアプローチし、肌の内側にある神経を鍼で刺激するため、筋肉を柔らげ血行の促進を効果的にします。
中でも最も効果的といわれているのがリフトアップ・小顔効果です。顔の筋肉のこりをほぐして引き上げることで、フェイスラインや頬のたるみがキュッとシャープに。目元も明るくなり、若々しい表情を引き出します。頭部まで鍼を打って筋肉を引き上げると、眉毛や目尻、耳の位置を自然に持ち上げる効果が見込めます。
他のエステや美容器具が外からのみの刺激で筋肉層まで直接的なアプローチがしづらい中、美容鍼は内側を刺激することで顔のたるみの原因となる筋肉のこりや細胞に直接届くのがポイントです。
真皮層の細胞を活性化させ若々しい肌に
美容鍼は継続して行うことで細胞を活性化させ、コラーゲン生成の促進効果も期待できます。
鍼を直接ほうれい線やシワに打ちこみ真皮層に微細な傷をつけ、その傷が修復される際に真皮層細胞のコラーゲンなどが生成促進されることで肌組織を改善します。エステサロンでよく用いられるフォトフェイシャルなどの仕組みと似ていますが、より体への負担の少ない自然な美容法で効果を求める方におすすめです。シワを改善するだけでなく、肌の細胞自体が活性化するため化粧のノリもアップ。即効性が人気の美容鍼ですが、内側から活性化させるためには継続して施術を受けるとより効果的です。
