精神的幸福感(2022年03月21日 11時40分) コリとる鍼灸整体サロン

これまでの疫学調査研究から、野菜と果物の摂取量が多いほど精神的幸福感が高いことが知られています。

しかし、研究はすべて横断的で、継続的に野菜や果物の摂取を続けた結果として精神的幸福感を維持できるかどうかはわかっていませんでした。

そんななか、英リーズ大学区のニール・オーシャン博士らの研究チームが縦断研究のデータを解析し、野菜や果物の摂取量を増やせば増やすほど精神的幸福度がアップすることを明らかにし話題を呼んでいます。

研究チームは、英国世帯縦断調査に参加した4万5000人以上を対象に2010年から17年の間に3回にわたり、野菜や果物の摂取量と摂取頻度、年齢、収入、配偶者の有無、雇用状態、生活習慣、精神の健康度に影響を与えうるパンや乳製品などの摂取状況と精神的幸福度の関連性を追跡調査しました。

その結果、野菜や果物の摂取量や摂取頻度が多いほど、精神的幸福度が高い状態を維持できることが分かりました。
しかし、パンや乳製品の摂取と精神的幸福度との関連性は見出すことができませんでした。

さらに毎日1皿の野菜や果物を追加すると、月に8日分のウォーキングで得られるのと同等の幸福感が得られ、毎日5皿追加できれば伴侶をなくした時に失う幸福感を補填するのと同等の効果が得られると推測。

オーシャン博士は、
・野菜や果物に含まれるビタミンCやEなどの抗酸化成分が、抑うつ状態で増加した酸化ストレスや炎症反応を軽減
・ビタミンB群によりミトコンドリアの機能が向上して細胞のストレス耐性がアップして幸福感が高まった
・幸福感に悪影響を与えるスイーツや甘い炭酸飲料の摂取が減った
と考察しました。

健康長寿を達成するためにも、野菜や果物の摂取量を増やしてみては?

白澤卓二(国際予防医学協会理事長)メルマガより引用