手根管症候群は、正中神経が圧迫されることで手のひらの感覚や運動が障害されることをいいます。
手のひらの付け根には、手首の骨と靭帯に囲まれた手根管というトンネルがあり、
この中を複数の腱や正中神経などが通っています。
正中神経は親指から薬指の親指側にかけての感覚や、親指の動きなどをつかさどる神経です。
正中神経が圧迫される原因には、手首の曲げ伸ばしを繰り返し手首に負担のかかるような動作を
することで、手根管の中を通る腱を覆う膜などが炎症を起こし腫れることがあります。
また手首の運動とは関係なく手根管が狭くなり、手根管症候群を発症することがあります。
たとえば、透析を長期間受けている人は、体内にアミロイドと呼ばれる物質が蓄積します。
このアミロイドが手根管に沈着すると正中神経が圧迫され、手根管症候群を発症することがあります。
手根管症候群では、特に中指の先にジンジンするようなしびれがよく現れます。
寝ている時、手根管の内側で腱の膜にむくみが生じて明け方に痛みが発生することが特徴です。
正中神経は筋肉を動かす命令も出しているため、手根管症候群が進行するとものを掴んだりつまんだり
する親指と他の指の向かい合わせの運動(対立運動)が難しくなります。
手根管症候群について長く説明しましたが、簡単にいうと手首になんらかの原因で神経に炎症や圧迫をうけるとしびれや痛みがある一定の場所に出てきますよ!という話です。
妊娠時でも起こる場合がありますので、妊婦さん達はお気をつけください!
もし手根管症候群かも?と思ったらまずは整形外科などの受診をおすすめします。
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