こんにちは!
今回はベイカー嚢腫という疾患についてお話していこうと思います!
ベイカー嚢腫とは、膝の後ろにある滑液包といわれる袋で炎症が起こり、その袋に水が溜まることにより生ずる腫瘤(しゅりゅう)です。
滑液包は、関節が動くことにより、生じる腱や靭帯の摩擦や機械的刺激を少なくするための潤滑油(滑液)が入った袋で、様々な関節の近くに存在します。膝関節にも10数個の滑液包があると言われています。
歴史的にベーカーという人が結核菌による膝関節炎に合併する嚢腫として初めて紹介したため、このような名前が付きました。
実際は結核菌による関節炎よりも変形性膝関節症、慢性関節リウマチといった膝の関節炎に合併して起こることが大半です。
では原因は?
膝の裏側にある内側腓腹滑液包と半腱様半膜様筋滑液包といわれる滑液包の炎症により起こってきます。
50歳代の女性に多く、痛みは少ないですが膝の裏が腫れている、膝を曲げる際に圧迫感や違和感があるといった症状が主なものです。
整形外科であれば、膝の後ろ側に液体の入った袋があるかどうか触診で判断できるそうです。
ただ、触診だけでは判断が難しい場合もあるので、その場合はエコーやMRIの検査もします。
治療は、特に症状がなければ必要ないそうですが、膝関節の可動域制限や痛みがある場合には穿刺を行います。
一回の穿刺で収まることもありますが、数日で再発を起こすこともあります、
再発を繰り返すようなら穿刺後に炎症を抑える注射や飲み薬を用いますが、強い症状がなければ時々膝の水を抜く程度で経過観察になるそうです。
今回はここまでとなります!
次回もお楽しみに~
おすすめコース