今回は骨髄異形成症候群についてお話しようと思います!
あまり聞きなじみのない病気ですが、骨髄異形成症候群は、赤血球・白血球・血小板といった血液細胞のもとになる造血幹細胞に異常が起こり正常な血液細胞が作られなくなってしまう病気です。
正常な血液細胞が減ることで、貧血や感染に伴う発熱、出血傾向といった症状が見られるようになります。
骨髄異形成症候群はこのような特徴を示すいくつかの病気の集まりと捉えられており、影響を受ける血液細胞の種類、未成熟な細胞(芽球)の割合、異形成(異常な形態)を示す細胞の数などからいくつかの種類にわけられます。
骨髄異形成症候群は全ての年代に見られますが、特に中高年以上に多い病気であり、日本の患者数は高齢化の進行のため増加傾向にあります。
この造血幹細胞の異常がなぜ起こるかについては、ほとんどの場合で原因はわかっていません。
一部の骨髄異形成症候群は、抗がん剤治療や放射線治療の副作用として現れることがあり、このような特徴から血液細胞に何らかの遺伝子の異常が生じて発症するのではないかと考えられています。
症状は赤血球が減少することで動悸や倦怠感などの貧血症状が、白血球が減少することで感染しやすくなり発熱や肺炎などの症状が、血小板が減少することで血が止まりにくくなり、あさや鼻血などの症状が見られるようになります。
骨髄異形成症候群の治療には、造血幹細胞移植、薬物治療、支持療法などがあります。
治癒が期待できる唯一の治療法は造血幹細胞移植です。
ただし、移植を受けるためにはいくつかの条件があるため、医師との相談が不可欠です。
なかなか長く難しい話になってしまいましたが、読んでいただけたなら幸いです!
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