栄養素は、種類によって消化吸収にかかる時間が違います。ご飯やパンなどの糖質は2~3時間、脂肪分が多い肉は4~5時間ほどかかります。
同じように、食物繊維にも種類があり、それに応じて腸内細菌が発酵するのに要する時間は変わります。
たとえば、タマネギなどに含まれるオリゴ糖や、ゴボウなどの根菜に多い繊維の短いイヌリンは、摂ってから4時間ほどで腸内細菌による発酵がピークに達します。
それよりも繊維が長めの大麦などの8-グルカンは6時間以上、水に溶けないレジスタントスターチは10時間以上経て、発酵はようやくピークを迎えます。
「発酵に要する時間を考慮すると、朝食で多様な食物繊維が摂れたら、日中ずっと発酵が続きます」
朝食で食物繊維を多めに摂ると、数時間で腸内細菌が短鎖脂肪酸を作り始めます。
その刺激で腸管のL細胞が、GLP-1という消化管ホルモンを分泌。
GLP-1は血糖値を下げるインスリンの分泌を促します。
それにより、次の昼食で、血管のダメージとなる食後高血糖を抑える「セカンドミール効果」が期待できます。
セカンドミール効果の助けもあるから、昼食はわりとフリーに摂って0K。
夕飯でまた食物繊維リッチな食事をすれば、就寝中も発酵が続くので、24時間ほぼノンストップで発酵が持続するに違いありません。