腱鞘炎は、手首や指を動かす腱が炎症を起こし、動かすたびに痛みや違和感を感じる状態を指します。
特にスマートフォンやパソコンの使用が多い人、ピアノやギターなどの楽器を演奏する人、
さらには育児中で抱っこが多い方などに多く見られます。30代~50代の女性に多いのも特徴です。
腱鞘炎の代表的な症状は「親指側の手首がズキズキ痛む」
「ペットボトルのフタを開けるのがつらい」「朝、手がこわばる」といったもの。
最初は軽い違和感でも、無理をして使い続けることで炎症が進行し、慢性化してしまうことがあります。
原因のひとつは「使いすぎ」による負担です。
腱は筋肉と骨をつなぐ組織で、トンネルのような腱鞘の中を通っています。
繰り返し動かすことで摩擦が起き、炎症が生じるのです。
女性ホルモンの影響で腱がむくみやすくなることから、産後や更年期の女性に腱鞘炎が多いのも納得できます。
改善のためには、まず「安静」が基本です。
手首を使いすぎないように意識し、サポーターで固定するのも有効です。
炎症が強い場合は整形外科でステロイド注射や薬の処方を受けることもあります。
ただし、根本的には「手の使い方」「体のバランス」を見直すことが重要です。
整体やリハビリの現場では、手首だけでなく前腕や肩、姿勢まで含めて調整を行います。
なぜなら、腕や肩の筋肉が硬くなっていると、手首に余計な負担がかかるからです。
局所だけでなく全体を整えることで、腱鞘炎は改善に向かいやすくなります。
日常生活では「手首を反らさない」「重い物は両手で持つ」
「スマホを長時間片手で操作しない」といった工夫も効果的です。
特にスマホは親指の使いすぎで腱鞘炎を悪化させやすいため、操作姿勢に注意しましょう。
腱鞘炎は放っておくと慢性化し、手術が必要になるケースもあります。
違和感を感じたら早めのケアが大切です。
痛みを軽くするだけでなく、手首を長く健康に使うために、
自分の体に合った正しい対処を取り入れてみましょう。
おすすめコース
おすすめコース